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[アカムツ]
九十九里片貝港発…片貝沖 正一丸

良型アカムツ、今こそ好期 少ないチャンスを生かせ!

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本誌発行人/根岸伸之
掲載号: 2011年12月15日号

潮が速くキンメは断念

 


私も船中最大となる45 センチ級を釣らせていただきました。それも一荷で


 「アカムツ」と聞いただけでヨダレの出る方がいたら、根っからのグルメ釣り師に違いない。その味は万人が認めるところ、市場でも最高級魚として扱われていることでもうかがえる。
 とは言っても「幻」という冠詞も付くように、数が釣れる魚ではないし、乗合出船している船宿もそう多くはない。広い海の中から宝石を拾うようなもの、ある程度オデコは覚悟しなければならない釣り物だが、その中でも比較的安定している釣り場がある。九十九里片貝沖だ。
 
 九十九里片貝港の正一丸が本格的にアカムツを狙うようになったのは、解禁ヒラメ釣りが一段落した10月下旬ごろから。当地のアカムツは周年狙えるのだが、今年は沖の潮が異常に速く、仕掛けも下ろせない状況が続いていた。いくぶん潮が落ち着いたころ合いを見計らっての出船だった。
 初めのうちはトップで5〜6尾だったが、11月に入ってから釣果は徐々に上向き、トップで13尾を記録した日もあった。
 釣行したのは11月13日、4時の出船に合わせて1時間前に到着すると、どこかで見たような方にお会いする。コマセダイの名手でもあり、魚料理にはめっぽううるさい永井裕策さんだ。
 「片貝のアカムツは初めて、楽しく釣ろうよ」ということで第1正一丸の右舷ミヨシに並んで座ることになった。
 さすが人気の釣り物、正一丸のアカムツ乗合は2隻出しの盛況。定刻4時、ほぼ満員の釣り客を乗せて一斉に出船となった。
 1時間半ほど走って釣り場着。アカムツは明るいうちは食いが悪い、とのことで全員にフラッシャーサビキを付けるよう船長からアドバイス。狙いはキンメだ。
 ところが、このポイントは3ノット以上の速潮。これでは釣りにならんと早々にサバ狙いとなる。正一丸のアカムツ乗合はエサを持参するシステムだが、朝の1〜2投は必ずサバ狙いをするので、エサに困ることはない。
 案の定、1回仕掛けを下ろしただけで全員の竿がガタガタと震え出し、これでエサ釣りは終了。灘寄りに走って200メートルダチでアカムツ釣りの開始だ。
 
 アカムツの釣り方は基本的にオモリを底トントンの状態で待つだけ。至って簡単に見えるが、カケ上がりのポイントを流す場合が多いので、ただ置き竿で待つだけでは数はのびない。道糸をのばしたり巻き取ったりを、こまめに行うことこそが釣果への近道となる。


 

 


 

 

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