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本誌編集部◉加藤 智晴
掲載号: 2013年1月1日号
残り 30 分で オデコ脱出!
今シーズン、ヒラメの取材には片貝、銚子、大洗(鹿島沖)と3回行っているが、程度の差こそあれ、いずれも過去に経験したことがない釣れ具合に遭遇している。それがたまたまいい日に当たったというのではなく、それ以前も以後も、同じように釣れているのだから近年まれに見るヒラメの当たり年というのは間違いない。
となれば、一番最後に開幕する日立エリアも期待できるはず。というわけで、日立久慈漁港の宮田丸を訪れたのが12月3日のこと。
宮田丸では開幕日の1日は悪天候のため出船せず、翌2日は0〜2枚とスタートダッシュとはならなかったようだが、全般に良型主体だった様子。この日も北東の風がやや強めに吹いているのが気になったが、6名のお客さんとともに6時に出船となった。
日立沖のヒラメ釣り場は北と南、2カ所あるそうだが、イワシの回遊状況で今は南側のポイントを狙っているらしい。
ウネリのある中をゆっくり進み、やがて水深30メートル弱でスタート。さっそく右舷トモ2番から投入、1メートルほど底を切って待っているとバコッ!
エサをひったくられるような激しい衝撃がきてそれっきり。仕掛けを回収するとイワシがなくなっている。大型のヒラメだったのか……。
ほどなくお隣、右大ドモの方にアタリがきて無事ハリ掛かりさせる。船長がタモ取りしたのは2キロ弱のまずまずサイズ。しかしその後、船内アタリは続かない。
数回流し変えた30分後、アタリをとらえたのはまたしても右大ドモ。今度は3キロ級の良型だ。
その後も流し込んでいくうちに船内ポツポツとアタリが出るという展開で、左舷ミヨシの方は当日最大となる4キロクラスの大型を上げる。
アタリ自体は少ないが、ここまで船内1キロ以下のソゲクラスは上がっていない。そのあたりを船長にうかがうと、南部海域のように砂地の多いポイントだと小型もたくさんいるが、日立のヒラメ釣り場は岩盤状の所が多い。そうした場所はある程度成長したヒラメが集まってくるので、数は出ないけど型がいいんだと教えてくれた。なるほど納得である。
その後、右舷ミヨシ寄りの2名も型を見て、残すところ0は自分一人だけとなった。沖揚がりまで残すところあと30分ほどだから万事休すか。
一応船長のアドバイスどおり、1.5〜2メートルと多少高めのタナをキープしてるんだけどなあ……と、ここでギュイギュイギュイ。久しぶりのアタリで多少戸惑ったが、ここは落ち着いてじっくり食わせ、どうにか1キロ級を手にしてオデコ脱出、船長もホッとしたようだ。
肩の力が抜けたのがよかったのか、続いても2メートルくらいのタナを取っているとすぐにアタリ。今度は早めにガコン!と食い込む。
ドラグを滑らす途中の手応えから良型と分かったが、取り込んだのは3キロ級。久しぶりにこのサイズのヒラメを釣ったが、やっぱりしびれますね。
やがて12時に沖揚がり。釣果は1〜4キロを1〜4枚。数は平均2枚といったところだが、皆さん2〜3キロの良型を手にしていた。日立のヒラメ、数より型を望むファンにはおすすめです。
なお宮田丸ではオモリ60号が標準だが、申し出ればライトも許可してくれる。
[宮田丸]宮田 伊佐央 船長
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