これを契機に船内各所で1〜2キロ級のマダイがポツポツヒット。加藤記者も写真撮影の片手間にしっかり本命をキープしている。唯一、私だけがこの時合に乗り遅れてしまい、「もしかして私だけボウズ!?」との不安がよぎる。
　しかし、正午を過ぎると再び時合が訪れ、左トモや右ミヨシで2キロ級が連発、ようやく私にも1キロ弱のマダイがヒット。この時合には私も乗ることができ、カイワリやイサキを連発した後1キロ級のマダイを追釣、最終的に3枚のマダイを仕留めることができた。
　定刻の午後1時、後ろ髪を引かれる思いで沖揚がり。当日の釣果は船中5名で18 枚と、海況の悪さを思えば上出来であった。竿頭は左トモで竿を出していた常連の杉浦氏で、2.5キロを頭に5枚仕留めていた。
　杉浦氏は、図のような三段テーパー式ハリスを愛用しており、前週にも4キロを頭に4枚仕留めているとのこと。また、「ウネリが大きい日が多い御前崎沖では魚がヒットした後、電動巻き上げを行うと船が上下しても一定のテンションが保たれるためバラシが少ない」とも教えていただいた。
　漁栄丸の船長によると、これから乗っ込みが本格化し例年、5月中旬ごろまで狙えるとのこと。
　船長はとても穏和な人柄で、ビギナーにも優しく教えてくれるため、マダイ釣り未体験の方もぜひ訪れてみていただきたい。

［漁栄丸］嶋村 速夫船長