それでもあっちの根、こっちの根と細かく探ってくれる船長の努力あって、本日のクライマックスが到来。
　舳先で竿を出していた常連氏と左舷ミヨシ氏がゾロゾロと5点掛けで釣り上げた。これぞオキメバル釣りのだいご味だ！
　右舷ミヨシのお2人は船釣り経験2回目という超ビギナー。アタリに見放されていたようなので、「水深が変化するので、待っているだけでなく、時どき底を取り直してみては」とアドバイス。底ダチを取り直すこと数回、ガタガタと竿がたたかれ出して、2人そろって良型をダブルでゲットした。
　ゲストにおデブなトゴットメバルや、ひと際引きが強いメバル（シロメバル）、ご愛嬌のショウサイフグも登場して、その度に歓声や笑い声が上がる。この楽しい雰囲気もメバル五目の魅力だ。
　ふと西の空を見ると暗く、日立の街が霧に包まれているかのようだ。雪が降っているらしい。と、とたんに氷のように冷たい風が吹き降ろしてきた。
　ポイント移動中だったが、急激な低気圧は怖いので、安全を配慮してここで沖揚がりとなった。釣果は3〜20尾（18〜35センチ）とちょっと振るわなかったが、「水温が下がって食い渋ったけれど、潮に慣れればまた食い出しますよ」と船長が言うとおり、2日後には再びトップ70尾台と好転した。
　手軽で簡単に楽しめる常磐のメバル五目は、ビギナーにはとくにおすすめ。浅場のオキメバル狙いに興味がある方は、3月ごろまでがチャンスですぞ。

［第八日正丸］山縣 正年船長