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[マゴチ]
東京湾奥鶴見発…第二海堡周り 新明丸

浅場の強者マゴチとスリル満点の真剣勝負!

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本誌APC(神奈川)/平林 潔
掲載号: 2010年5月1日号

まるで我慢比べ

 


エサを正しく付けて、ちゃんとタナ取りをすればアタります

11時前に左ミヨシの常連氏の竿が大きく曲がった。40センチには欠けるが本命が上がってホッとした。
 その前にも何度かアタリがあったものの食い込みが悪くてハリ掛かりさせられなかったようで、この船中初物は1分くらいモゾモゾやってやっとハリ掛かりさせたらしい。
 昼近くになると、白っぽい濁りが消えて潮色もよくなってきた。海底の海苔も流れ去ったのか、朝方よりも気にならなくなってきた。
 「潮止まり前の一時に食いが立つパターンだろう」と読んでいたから12時過ぎから気合いを入れ直したが、モヤーッ、ズーンと僕の竿にやってきたのはスミイカだった。海面近くまで浮かせたが、そこでバイバイ。
 でも、イカが乗るようになったってことは、海底の潮色もよくなってきてる証だ。
 予想どおり、1時前には左ミヨシに45センチ級がヒット。続けて右舷胴の間、右トモ、右ミヨシ寄りと40センチに欠けるサイズがバタバタッと続く。左舷胴の間でも大きく竿が絞られたが、これは途中でスッポ抜けた。
 ぴったり予想どおりの短時間ドタバタ劇が展開されて写真はちゃんと撮れたが、僕は取り残されてさみしい気分。
 でも、チャンスはまだある。上げ潮に変わって潮先になるのが2時から納竿の3時過ぎまで。そこで勝負するしかない。
 2本竿を置き竿にして釣っていた右トモ氏が2本目をゲットし、そろそろだと思っていたら、やっと竿先にグッという感触が届いた。
 だが、その後のグッグーッが続かない。少し穂先を上げて聞いてみるとグッ。今度は少し竿先を下げて送ってみるとグーッ。
 居食いしているみたいで、食い込みの強いアタリがなかなか出ない。
 困った。貴重なアタリだからバラしちゃいけない。頭の中は???だが、どこかで勝負するしかない。
 しばらく我慢比べのような状態が続き、気持ち大きめのグーッで合わせると、竿がキューンと曲がった!
 マゴチが暴れる感触が心地よい。
 船長が差し出すタモに入ってひと安心。これが2時15分くらいのことだったから、勝負時の読みは当たっていたようだ。
 その後、不鮮明なアタリでエビを半分やられたが、3時過ぎに2打数1安打で納竿。船中7本で2本が2人という結果だが、午前中の底荒れ状態を考えると
 「まあよく釣れたよ」という結果だった。
 ミヨシ寄りでは5〜6回程度アタリがあった人が何人かいたから、マゴチの魚影は濃いようだ。
 「海が回復したから、明日は朝からいい釣りができるかもしれない。でも明日は仕事だし」と思いながら帰宅した。
 今シーズンはマゴチの魚影も濃くて、早い時期から上々のスタートを切っているようだ。水温が上がるとともに、次つぎと浅場へと乗っ込んでくるこれからが楽しみだ。
 手軽に楽しめる浅場の大物釣りにぜひチャレンジしてみていただきたい。



新明丸]新明利勝船長

 

 


 

 

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