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[ヤリイカ]
南房千田港発…白浜沖 小倉丸

スソでも 60 杯の入れ乗り 南房白浜沖でヤリイカ満喫

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本誌APC(千葉)/ 矢倉 登
掲載号: 2011年4月1日号

空巻きなしの活発な乗り

 


追い乗りをいかにさせるかがポイントになる  
大型のオスはこれから回遊してくる


 ところで房総地区のヤリイカ釣りは1度の流しが長いことが特徴。条件が合えば半日で移動は数回ということもある。1回の流しで1投だけということはめったにない。当日もいい乗りのときには10数投が可能だった。
 そして狙う水深も、盛期になるにつれ浅くなる。私がイカ釣りを始めたころには、80メートルという浅場で入れ乗りを経験したこともあった。
 現在は浅くても120メートル前後だろうが、それでも初心者には釣りやすい水深になり、ヤリイカにチャレンジするにはちょうどいい。
 話は横にそれてしまったが、その後も順調に乗りは続き、いつしか足元のプラ桶にはヤリイカが所狭しと泳ぎ回っている。
 それもそのはずだ。空の巻き上げはサバに邪魔されたときなどわずか数回で、仕掛けを着底させてイカの乗りが伝わらなかったことが1回もないのだ。
 最初は小型中心であったが、後半戦になると胴長30センチを超えるサイズも交じってきた。とくに斉藤さんの仕掛けは6本ヅノの2本がスッテのためか良型の割合が多い。サバの攻撃がなければ非常に有効な手だろう。
 乗りが悪くなったら仕掛けを新しいものに取り替えることも、好結果につながることが多い。移動の間の交換がおすすめだ。
 いよいよ沖揚がりまでわずかとなったが、イカの乗りはますますよくなり、全員が50杯以上のヤリイカを手中している。私は最後の追い込みとばかりに、徹底した追い乗り狙いを敢行。
 ベタ底で乗りを感じたら、誘いと巻き上げをミックスしながら10メートルほどゆっくりと探ってみる。この釣法で多点掛けの割合はさらにアップした。
 しかし当日は、最初の乗りを感じたら、そのタナでじっくり待つほうが追い乗りの確率は高かったようだ。追い乗りの方法にもいろいろあるものだ。
 周りを見ると1カ所に船が固まってはいない。ということは広範囲にイカの群れが回遊していることになる。海底はヤリイカの絨毯といっても過言ではないかもしれない。
 小倉船長から、
 「ラストの投入にしましょう」と声がかかったとき、私がちょうどイカの乗りをキャッチしたところだった。
 クンクンと竿先がお辞儀した後、ひときわ大きな引きが伝わってきた。スルメでも掛かったかなと思いながら巻き上げてみると、3点掛けだったが、一番下のツノに乗ってきたヤリイカは私にとって本日最大の胴長40センチだった。
 好調な釣れっぷりに大満足で正午過ぎに納竿。スソの斉藤さんでさえ60杯、トップは88杯。私もスルメ3杯を加えて84杯と、久しぶりにヤリイカ釣りを堪能した。



小倉丸]小倉 眞船長

 

 


 

 

Page1 スロー巻きで4杯掛け
Page2空巻きなしの活発な乗り



※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。