この後15分ほど移動して富岡沖を狙うも、ここではアタリがなく再び本牧沖へ。右胴の間で自分でも竿を出しつつ船長と話をしていると、手にコツッと小さなアタリが伝わる。
　出船前に船長から教わったとおり、1、2と心の中で数えながら竿先を50センチほど下げ、3で大きく合わせる。ガシッと竿が止められハリ掛かりの手応え、やがて上がってきたのは後検寸58センチの本命。
　このとき船長は、私が気付く前から、竿先に出ていた小さなアタリに気付いていたそうで、
　「竿を持ったまま居眠りするくらいのほうが、不思議とスズキは釣れるものなんです」と教えてくれた。力まずリラックスしてアタリに備えるのが大切なのだそうだ。
　その後は朝イチのように食いが立つ場面はなかったものの、ポツリポツリの状況が続き15時に沖揚がり。
　船中釣果は42〜69センチのスズキが1〜5本、メバルが交じった。
　なお、本誌発売の5月中旬以降は、同じ道具立てで狙えるスズキとマゴチのリレーになるとのこと。夏が旬といわれる湾奥の2大ターゲットをまとめて狙えるのは、同船ならではの魅力だろう。

［長崎屋］長崎功船長