同船を再び訪れたのは3日後の15日。この日は千葉市の渡辺さんが幹事を務める釣り仲間の仕立船に便乗させていただいた。
　以前はリールシャクリで楽しんでいたそうだが、この日は集まった5名全員が一つテンヤに挑戦するとのこと。
　大船長の舵で出船。向かった釣り場は本船航路にほど近いナカセと呼ばれるポイント。
　全員がリール竿なので、タナはメートルで告げるとのこと。大船長の心づかいがありがたい。
　30メートルダチで釣り始めると、1投目から左トモの渡辺さんにヒット！
　ほどなく500グラムほどのマダイが上がる。
　テンヤは5号。渡辺さんは内房で一つテンヤを何度か試しているとのことで、釣り方のコツを教えていただいた。「東京湾は上潮だけが速い二枚潮になることが多く、そういう時は投入後すごい勢いで道糸が斜めになりますが、水深まで糸が出たらベイルを戻してしばらく待つと糸が立つので、それからテンヤを下ろして底を取ると釣りやすいですよ」とのこと。
　この船中1号もその釣り方で底を取った直後に食ったそうだ。
　しかし、幸先のいいスタートを切ったものの、その後はカサゴやハナダイは釣れるが本命のアタリが出ない。やがて鴨居沖へ釣り場を移したが、状況が好転することなく沖揚がりを迎えた。「5月の連休までは食ってたけど、なかなかタイミングが合わないね。6月に入ると浅場で食うようになるから、10ヒロくらいで釣れる盛期になったら連絡しますよ」と大船長。
　浅場で食うときは手バネのほうが断然手返しが早く、初心者が楽しむのにはもってこいとのこと。大船長、近いうちにまたお世話になります。

［加平丸］山田隆船長と孝一船長（写真右）