潮流の向きが悪いのかこの日の食いはいま一つ。同じポイントでの流し変えや移動の後には、バタバタと釣れるものの長続きしないといった展開が続く。
　こんなときはベテランと初心者の差が出るものだが、初めての里絵さんは健闘していた。ペースはゆっくりなものの、確実に1尾ずつ数をのばし、ついには良型のトリプル！
　それが表紙のでっぷりとしたイサキだ。
　ただ、コマセが振り出しやすいようにと先調子の竿を使ってもらったが、竿の振り方がやや弱い。ビシカゴはアミコマセ用のアンドンビシのため、小幅でしっかりと竿を振らなければコマセが出ないのだ。
　周囲の人にアタリが出たときなど、ここぞというときに思うようにコマセが出せるところがアンドンビシの利点なのだが、それをもう少し生かせれば、さらに数はのびただろう。
　昼に納竿し、船中22〜34センチのイサキを13〜55尾。里絵さんは16尾だったが、自分で釣ったイサキに感激していた。鮮魚店で購入して料理したことはあるが、生きているイサキは初めてというから、それも当然か。
　早川丸では8月までイサキ乗合が続く。
　今日はタナ20〜40メートルを攻めたが、これからはもっと浅いポイントも狙う。10メートル前後の浅場で良型をヒットさせると、これがイサキかと驚かされるほどスリリングな釣りが楽しめる。

［早川丸］早川勝巳船長（左） 元樹船長（右）