翌15日。港に着くとびっくり、昨日も乗船していた有井さんが今日もチャレンジしてくれるとのこと。さらに取材ということで腕自慢のヒラマサファンが数名集まっており、前日以上に気合が入りました。
　この日も港前でエサのアジを釣ってから釣り場に向かいます。船長によると前半に御宿沖でマダイを釣っていいリズムを作ってから、後半に東の岸寄りでじっくりヒラマサを狙う作戦だそうです。
　私はハリス5号7ヒロでスタートしました。前日と打って変わり、たたきつけるような雨の降る中での釣りになってしまいましたが、朝イチから金久保さんの竿に強烈なアタリが訪れました。
　ヒラマサなら海底付近を走るのですが、この魚はなぜか表層を横走りしています。
　シイラかな、サメかなという声が聞こえる中で上がってきたのは……なんと6キロのメジ。お見それしました。
　その後も1キロ前後ながらマダイが連発でヒット。朝の小1時間で3枚のマダイを手にした人もいたほどです。
　とはいえ、この日もウネリが高かったせいかバラシが多く、ヒット数の半分くらいしか取り込めません。かくいう私も1発目のアタリはスッポ抜けでバラシ。その後1キロ強のマダイ2枚をなんとかゲットし、ホッとしましたが……。
　そんな中、左トモで釣っていた鵜沢さんに強烈なアタリが訪れましたが、残念ながらハリが伸びてバラシ。引きの強さからいって、ヒラマサの可能性は濃厚です。
　ここで、私を含む数人がヒラマサ狙いに変更します。
　心地よい緊張感が船上を支配する中、ヒラマサの仕掛けに変えた鵜沢さんに再びアタリ。ヒラマサにしては引きが弱いなと思っていたら、予想どおりマダイ。しかし2.3キロの船中最大サイズでした。
　この後、予定どおり東側の岸寄りのポイントに移動してヒラマサ狙い。付けエサもサンマのブツ切り、イカ、生きアジと色いろ試してみましたが、とうとうヒラマサはアタらずじまい。とはいえ久しぶりにヒラマサの気配を感じて、興奮できたことが何よりもうれしく思いました。

［宏昌丸］吉清良輔船長