ところで竿を出してみて実感したのは、細ハリスの3本バリ仕掛けというのは強風下では実に扱いづらいということ。この日も中盤から風が強まり、何度となく手前マツリをしそうになった。
　幸いにして私は2〜3組の仕掛けで一日楽しむことができたが、不意に強風にあおられたりすると、釣りをする前に仕掛けが絡んで使い物にならなくなってしまうことだってあり得る。だから仕掛けはできるだけたくさん用意しておくことが大切だろう。
　また当日の船上を巡回しているときに気になったのが、船ベリに並べられた付けエサ。
　船宿支給のエサはイカタン。私はほぼイカタンオンリーで釣っていたが、バイオベイトやオキアミを持参している人が散見された。
　後半の時合に3点掛けを決めていた方はバイオベイトを使っていたし、メジナやウマヅラなどゲスト含みで楽しんでいた方は先バリにオキアミを付けていた。
　当日の様子から見て、本命イサキにこだわるのならイカタンもしくはバイオベイト。
　食いが悪いときやゲストも交えて楽しみたい人はオキアミといったところか。状況や好みに合わせて付けエサをあれこれ試すのも面白いだろう。
　その後もバリバリとは言えないまでも、朝の不調を覆すような盛り上がりで船中ほとんどの人がお土産を確保したところで沖揚がり。
　釣果は21〜35センチのイサキが2〜19尾。ほかタカベ、ウマヅラ、マダイ、メジナ、マハタなどが交じった。
　私はこの日釣った7尾のイサキを自宅で料理したところ、焼けば黄色い脂がしたたり、刺身にすると包丁に脂がベットリ。もちろんわが家での評判も上々だった。
　今後温かい潮がポイントに差せば、一気にイサキのテンションも再上昇するはずだ。

［第2・第23　和八丸］中村季功船長（左） と中村昌民船長（右）