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本誌APC(東京)/ 鈴木良和
掲載号: 2011年10月1日号
後半は食いが立ってきた
まめな手返しで釣果をのばそう
なかなか好転しない状況にしびれを切らした船長は9時になると水深80メートルラインに移動した。
「二枚潮になっているので30メートルまで落としたら落下を5秒ほど止めて待ち、道糸が真っすぐになってから底まで落として」とアナウンス。
しかし、ここでも群れの反応が出ても素通りされる状況が続き、船中で数尾が取り込まれるのみにとどまり移動となる。
他船もかなり苦戦をしているらしく、食い気のある群れを求めて移動と投入を繰り返しているようだ。
時計を見ればすでに11時になっていたので、私も釣りを開始した。
船宿に用意されていたアオイソメをハリに刺して投入するもアタリは遠く、静かに時が流れていく。
もしかすると……ボウズ?
そんな覚悟もしたのだが、45メートルダチに船を移動させた13時に状況は一変。私の竿先にコツコツとアジ独特の奥ゆかしい魚信が出た。
ゆっくりと竿を起こすと確かな手応えが伝わってきたので巻き上げに入る。
「お願い……バレないで」と祈るように竿を抱えていると、25センチのアジが海面に浮いてきた。
素早く取り込んで再投入。コマセを振って底から2メートル上に合わせると、待っていましたとばかりにアジが食ってくる。
船内を見渡せばあちこちでアジが釣れ始め、釣り人たちに活気が戻ってきた。
前半は不調だった塙くんも順調にアジを釣り上げていたし、型も30センチ級がほとんどだった。
沖揚がりは15時。釣果は22〜35センチを10〜20尾で私も16尾。当日は濁り潮で苦戦したが、そもそも好調が続いているアジだけに、海況が落ち着けば40〜50 尾の釣果が望めるだろう。
[根岸丸]新井清司船長
Page1 大雨翌日の厳しい状況
Page2後半は食いが立ってきた
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