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本誌APC(神奈川)/平林 潔
掲載号: 2012年2月1日号
胴つき仕掛けも試してみたが やっぱり私はテンビン派
一荷を連発して数を重ねる仲乗りさん
カナガシラとの一荷釣り。 定番ともいえるゲストだ
この一帯は砂地に点々と根が点在しているので、シロギスの型がいいのと同時に、色いろなゲストが交じってくる。平坦な砂地のポイントに比べると、より意外性のある面白い釣りが楽しめた。
カナガシラ、ホウボウ、イトヨリ、カワハギ、トラギス、それにイイダコ、マダコなどが姿を見せた。とにかくアタリが多いのでビギナーでも飽きないし、お土産の確保にもグーッてこと。
良型のホウボウも数尾姿を見せてくれた。シロギス竿を大きく絞り込む強い引きはドキドキハラハラだった。
僕も途中で胴つき仕掛けに変えて「胴つき研究会」と洒落込んだものの、正直言ってあまり芳しくなかった。
たぶん東京湾とは船の流し方も違うし、枝バリのフケ具合も違うからだろう。いずれにしても、相模湾で胴つき仕掛けでシロギスを釣るにはまだまだあれこれと研究が必要だと思った。
そこで10尾のシロギスをゲットした10時過ぎに、いつものテンビン仕掛けに戻したら、まあなんとその途端に入れ食い状態だからビックリした。やはり僕はテンビン男なんだろうな。
一荷釣りを含めて1投毎にシロギスを連続ゲット。投入してから少し誘うと、すぐにククッと竿先が押さえ込まれる。もうやめられませんという感じで、バッタバッタと釣りまくった。うん、最高の初釣りだね。
それを見ていた宮川さんも、とうとういつものテンビン仕掛けにチェンジしてペースを上げた。やはり彼もテンビン男だ。
終盤は潮も変わってアタリを出すのに細かく誘ったりする、テクニカルな部分が要求される状況となった。それはそれで誘って食わせる釣りが最高に面白かった。
船下近くで竿先を細かくたたく感じに躍らせてから静止。一呼吸おいてからジワーッと聞き上げると良型のキスが飛びついてくるパターンが多かった。カワハギ釣りに近い感じだろう。
なんだかんだで、納竿の12時半過ぎには31尾をゲットして満足な初釣りを終えた。
ハッチャキになって得意なパターンの釣りをずっと続けていたらもっと数ものびただろうが、なんたって初釣りである。あれこれと試しながらのんびりと遊べるんだから、まあ最高の正月だと言えるんじゃないかな。
ミヨシ突っ先で2本の置き竿を操っていた仲乗りの山田さんが74尾でダントツ。単なる置き竿ではなく、交互に竿を手にしてはまめに誘っていた。
全体の様子は、平均して10尾台のシロギスに多彩な外道という釣果だった。とにかくアタリが多くて、まずまずのお土産もできたので、貸し竿組も含めて皆さん十分に楽しめたようだ。
今シーズンのシロギスは良型中心になかなかの好模様でスタートを切ったと言える。
釣り場も港から近く釣り時間も短いからビギナー向きとも言えるだろう。多彩な外道交じりで遊べる、シロギス五目というイメージで楽しまれてはいかがだろう。
大変な年を経験して、今年は復興元年。色いろと難しいことも多いけれど、海に出て魚と遊んで元気をもらおう。年配の釣り人も若い釣り人も、魚を釣ったときの笑顔はまるで子供のようだ。そんな時を過ごすことが、今年は案外と大切なことじゃないかな?
なお貸し竿は船上に豊富に積み込まれているので、手ぶらでも問題なく遊ぶことができる。
[ゆうせい丸]飯田 和仁船長
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