午前10時を迎え、再びシマアジが口を使い出したが、1キロを超える良型がなかなか顔を出さない。
　「朝の水温が12度で、前半に13度まで上がって今は13.3度。良型が食ってきてもおかしくないよ」と船長がハッパをかけてくれるものの、私のオケの中にシマアジの姿はない。この時点で上がったシマアジは船中合計10尾。次は自分の番だと信じてシャクリ続けたが、掛かってくるのはフグばかり。トホホ。
　ここ数日の水温低下でポイントにフグの群れが固まってしまったらしい。
　「フグの下にはちゃんとシマアジがいるから、諦めないで誘ってくださいよ」と船長。
　「あと10分ほどで揚がります！」と船長のアナウンスがあったあと、有終の美をわが手で飾るんだと私は集中して釣り続けた。
　ところがその1尾は右舷トモの人へ。突然、
　「タモ、タモ！」と聞こえてきたので慌ててカメラ片手に駆け寄ると、すでに1キロ級のシマアジが玉網に収まって尻尾をバタバタさせていた。
　釣り上げたのは埼玉から来たという桑原さん。立派なシマアジを手に、満面の笑顔でカメラに収まってくれた。
　この1尾を最後に沖揚がり。船中釣果は0.5〜1.1キロのシマアジを0〜6尾、船中合計14尾。このほかアジとメジナが多数交じった。
　良型こそ出なかったものの、まずまずの結果だろうとこの日は思ったのだが、後日海正丸のホームページを開いてビックリ！
　「4月13日、シマアジ3〜5尾。0.6〜3.2キロ。大型バラシあり、バラシ多めでした」との釣果情報が更新されているではないか！
　これは早々にリベンジしなきゃいけませんな。

［海正丸］酒井正和船長