とも思ったが、トップを飾ると後が続かないとはよくある展開。自分なりに色んな誘い方を試したものの、結果に結び付かない。
　この日が今シーズン初のタチウオとなる三石さんも、まだパターンを見つけ出せない様子。
　その後は船内ポツポツとタチウオが取り込まれるが、今一つパッとしない展開。三石さんが型を見たのも開始から1時間ほど後のことであった。
　それでも8時近くになると半数以上の人が本命を手にし、三石さんも順調に数を重ね、
　「やっぱ止めだね」とコツをつかんだ様子。
　9時過ぎになるとだいぶ船団が固まってきて夏タチらしい雰囲気になってきた。タチウオが取り込まれるペースも上がってくる。
　そんな中で、ダントツとも言えるペースで掛けているのが反対、右舷ミヨシの阿辺さん。釣りはタチウオ一筋と言うだけあって、三石さんも認めるほどの腕前のようだ。そこで、
　「今日はどんなパターンで誘ってますか？」と聞いてみると、
　「段を付けないでスーッ、スーッと誘うといいみたいです」とのこと。
　当然自分も真似てみるのだが、アタリはあっても掛けられない。なんと痛恨の5連続ミス！
　
　その後はややペースは落ちたものの、ポツリポツリとタチウオは釣れ、午後1時に沖揚がり。結局自分は3本に終わる不甲斐なさ。トップは阿辺さんで18本、三石さんは11本と名手でさえ手こずったのだから仕方ない。今後の上昇に期待しよう。
　そう思っていたところ、ホントに上昇してきた。なんと取材の2日後から金谷沖にポイントを移し、各船とも軒並みトップ30本前後の好模様。三石さんも3日後に釣行し51本とダントツの釣果をたたき出している。
　今号発売の中旬以降も大いに楽しみになってきた。皆さんも今年の夏はぜひ、ライタチを満喫していただきたい。

［ひらの丸］小幡 哲也船長