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[シロギス]
東京湾奥東大井発…富津沖 いわた

中通し竿で入れ食いに 富津沖のシロギス衰えず

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本誌編集部/斉藤貴伸
掲載号: 2012年8月1日号

船下限定が面白さを増す

 


パラアンカーでの流し釣りになることが多い   
1.5号の幹糸に対して1.2号以下対応のウキ止めゴムを使う
いきなり中通し竿を持っても様になるところが、船長のすごいところ


 この日の潮回りは中潮で、9時前に下げ一杯なので、上げ潮の時間帯を釣ることになる。
 釣り場に着いたころは、まだかなり下げが残っており潮は速そうだった。
 もう上げに変わっていてもおかしくない10時前に仕掛けを下ろしてみたが、意外と潮が速く、10号のオモリでもたびたび流される。
 東京湾は複雑な海岸線をしているので、上げ潮だからといって陸に向かって潮が流れるわけではない。また潮汐表どおりに潮向きが変わらないことも多い。
 パラアンカーでの流しでは、意外と速く船が流れることがあり、それが中通しの釣りの泣き所なのだが、それにしても仕掛けが落ち着かないと思ったら、原因はクラゲだった。
 白(ミズクラゲ)赤(アカクラゲ)交えてかなり多く、リール竿の人たちも苦労している。それを見た船長はすぐにポイントをずらして流し直した。
 すると格段に釣りやすくなり、次つぎとシロギスがヒットする。仕掛けを広範囲に投げて探れるリールタックルに比べると、船下限定になる中通し竿の釣りは不利かもしれないが、今の東京湾ならときに2本の竿を同時に持てないほどのアタリが出る。
 かえって船下限定であることが迷いを生まず、アタリに集中できる面白さを感じる。
 入れ食いは昼過ぎにやってきた。登行船長に竿を渡すと、相当ブランクがあるはずなのに、いとも簡単に流れるような動作で釣って見せた。
 さすがに東京湾で長い経験を積んだ船長は、道具の扱いがうまい。
 「こういう道具も面白いよね」と、昔のスタイルに愛着があるようだった。第12号いわた丸は19トンの大型船だが、一番ミヨシが1段高くなっているので、中通し竿で釣るには釣りやすい。
 この日のトップはやはり束オーバー。好調に釣れている東京湾のシロギスを、中通し竿で楽しめる季節はまだまだ続くだろう。



いわた]岩田登行船長

 

 


 

 

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