その後も船中ポツポツとタチウオがヒットする。中でも健闘していたのがお父さんと乗船していた中学3年生の唐鎌勇弥くん。シャクリのテンポやフォーム、ヒットしてからの巻き上げもしっかりとしており、見ている間にタチウオを何本も釣り上げていた。
　ジグのヒットカラーは当日の前半は紫だったが、中盤以降は金色が入ったカラーにアタり始めた。
　指5本幅の良型をヒットさせた榎本さんも金色をベースとしたカラーだったし、同じサイズを釣り上げた吉澤さんもやはり金色ベースだ。
　私も金色のジグを使って手堅く釣ろうと思ったが、同じ色を大人数で使うとスレるのも早いだろうと思い、全く系統の違うイワシカラーを選んでみた。
　するとアタリはあるもののハリ掛かりまで至らない。それでもなんとかして釣ろうと気合を入れてシャクったところ、待望のヒット！
　タチウオの後ずさりするような引きを楽しみながら巻き上げたが、まさかのラインブレイクを喫してしまった。
　気を取り直し、120グラムのピンクカラーのジグを結んで再びシャクリを入れてみると、すぐにヒットし、ようやくタチウオを手にすることができた。
　このときはちょうど時合だったようで、船中あちこちでタチウオが釣れ上がる。ダブルやトリプルヒットのシーンも見られたほどだ。
　このときばかりは色によるヒットの差も少なかったようで金色ベースはもちろん紫、ピンク、シルバーなどなんでもアタリをとらえていたように思う。
　タチウオの食いが収まったあとはイナダを主体とした青物狙いとなり、観音崎沖の30メートルダチに移動。しかしタチウオ同様に食いが一段落していたようで、さしたるヒットもないまま14時の沖揚がりとなった。
　タチウオの船中釣果は全長75〜92センチをトップ14本。20本台には届かなかったものの、まずまずの釣れっぷりを楽しめたと思う。
　これから秋が深まり、タチウオの水深も100メートル台まで落ちていくが、型もさらに大きくなるはずなので、これからも要注目のターゲットと言っていいだろう。