Check
フィッシングライター/山口 充
掲載号: 2010年11月1日号
最後にチャンス到来
仕掛けをたぐる ときは1手ずつ、 確実に行うこと
「11時過ぎの潮変わりからがチャンスだよ」と木村さん。乗りがなければ潮回りを繰り返すが、散発的にヤリイカの乗りがあるので油断できない。「底まで150です、途中90メートルくらいを探ってみてください。乗らなかったら底まで下ろして」というアナウンス。
指示どおり80メートルからゆっくり下ろしていくと、100メートルで乗り。周りも乗ったようだ。「引きが強いな、スルメかな。ならば多点掛けに」と乗っている状態で誘いをかける。周りではサバかスルメの多点掛け。「さて上げるか」と巻いてくると引きが強い。「たくさん付いてるかな?」
巻き上げて仕掛けを回収していくとビックリ。一番上と2番目にヤリイカ、下にスルメ。ところが雑に扱ったためかヤリイカ1杯が落下、スルメイカとヤリイカのダブルとなった。
かなり上のタナで、しかも上のツノにヤリイカ、一番下にスルメイカ。1度や2度は今までにもあったが、その次の投入時もこの状況でダブルでは、よけい慎重にならざるを得ない。
しばらくするとその状況もなくなり、いよいよ潮変わり。13時半までがこの海域の制限時間、まさに最後の勝負だ。
すると、底付近で乗り到来。石井さんはダブルでヤリイカ連発。「潮変わりに期待だね」と言っていた木村さんは、前半の直結からブランコ仕掛けにチェンジしてダブル、ダブルでヤリイカを上げている。「よかったね、潮が変わってダメだったら終わってたね」と木村さん。サバも思ったよりは少なく後半戦はヤリイカにスルメが交じるという展開で、潮回りごとにヤリイカが乗る。
オモリが着底して仕掛けを張ってクンクン。誘い上げて止めた所でもクンクンといった感じ。これが前半からあったらと思わせるほどのヤリイカの反応であったが、定刻を迎えて沖揚がりとなった。
釣果は木村さんがヤリイカ21杯とスルメで、ヤリイカの釣果としてはトップ。
当日はスルメイカが多く、ヤリイカの割合が少なくなってしまったが、小田原南沖は日を追うごとにヤリイカの割合、数も増えていくはずだ。
[平安丸]左から小林秀夫船長。 息子の小林義高さん
Page1 まずは小田原沖から
Page2最後にチャンス到来
※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。