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フィッシングライター◎訓覇啓雄
掲載号: 2010年1月15日号
今がチャンスと数年ぶりの釣行
怒とうの入れ掛かりを期待してきたものの…
ポンポンとフグを取り込む若船長
ヒラメと並ぶ外房.大原の冬の主役がフグ。ところが、今シーズンは一つテンヤのマダイが大ブレイク中とあってか、どうにも影が薄い。
もっとも10月の解禁以来、模様のほうも絶好調とは言いがたい状況。トップが80尾の規定数に達する日も例年ほどではなく、しかもリリースサイズがけっこう目立つという。
ところが、11月も終盤になって状況は急転。ずっと20〜30尾で推移していたトップの釣果が、急に60〜80尾へと跳ね上がる。
同じフグ釣りでも湾フグの場合は、状況が悪ければ悪いなりに、その渋さを楽しんでいるかのような風潮がある。しかし外(房)フグはやっぱり、明快なアタリと怒とうのような入れ掛かりがほしい。
そこで、今がチャンスと数年ぶりの釣行を決めたが、その途端に釣れ具合は逆戻り。これはおそらく天気のせいだ、波が高くて釣果がのびなかったに違いない、ということにして12月9日、大原の長福丸から出船。
同行は編集部.斉藤と湾フグエキスパートのユウジさん。5時半、総勢7人を乗せて出船。ポイントの太東沖へは30分ほどで到着する。
そんなわけで、スタートの合図が出たのは6時ごろ。まだ夜は明けず、ライト頼りの釣りが始まる。
フグやカワハギの類って、日が上らないと活動を始めないはずだが、渋いながらもアタリがあり、小型主体にポツリポツリと顔を出し始めた。
7時、竿先がいきなりガクッと曲がる、フグらしからぬアタリ。重量感たっぷりで上がってきたのは30センチ級の本命。
神経を集中し、ようやく感じられる程度の変化を察知して、うまくハリ掛かりにつなげるのがこの釣りのだいご味とすれば、釣趣に欠ける1尾ではあったが、このサイズがくればさすがにうれしい。
隣で斉藤が釣ったピンポン玉サイズと比べれば、たぶん重さにして20倍以上違うだろう。ちなみに長福丸では16センチ以下はリリースするのがルール。船ベリのグリーンの塗装の幅がちょうど16センチなので、これを目安にすると分かりやすい。
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