ひととおり良型の写真が撮れたので、13時ごろから私も竿を出すことにした。
　カメラを竿に持ち替えて、ジグを装着している間も周りはヒットの嵐。ようやく爆釣スイッチがオンになったようである。
　障害物周りを狙っているだけに、ギリギリにジグを投げたほうがいいのかと船長に尋ねたら、
　「水深は20メートル前後ありますし、反応は幅広く出ていますから真下で大丈夫です。アクションも不要。タダ巻きでオーケーです」との答え。そりゃ好都合！
　タダ食いとタダ巻きは私の得意とするところだもんね。
　まずは船下狙いで第1投。スカ！ 第2投もスカ！ 第3投……またもやスカ！ である。
　「ありゃ、アタらないぞ!?」
　やはりキャストが有利なのかと思いつつ、巻き上げのスピードを緩めてみたら、あっさりゴツン！
　竿はグイと引き込まれ、小気味よい引きが伝わって40センチ級をキャッチ。1本釣って調子づいたのか、同じサイズを3連チャン（やるじゃないか、オレ！）。
　フッコ級とはいえこの連続ヒットはうれピー。しばし寒さも忘れるほどだった。
　そして4本目を海面で自動リリース（つまりバラシ）したところで移動のアナウンスが出た。
　このままここで釣り続けてもよかったように思うが、僚船からバリバリ釣れているとの連絡があったらしい。
　ところがこっちの船が到着したときはすでに入れ食いショーは終わっていたようで、我われの船は何本か型を見た程度。
　結局しばらく流していたが、雨が止む気配はなく、全員濡れネズミ状態で風邪でもひいたら大変と大事をとって多少早めの沖揚がりとなった。
　船酔いで思いどおりに釣れなかった方もいたが、35〜74センチを2〜38本と悪天候とは思えぬ上々の釣果。
　下船後、大森船長は、
　「今は船下にジグを落とすだけで釣れますし、水深も20メートル前後と浅いですからジギング入門には最適です。レンタルタックルもありますし、爆釣ルアー（シークレットカラー）も販売していますからビギナーの方でも安心ですよ。ぜひ遊びにきてください」と話していた。

［吉野屋］大森健吾船長