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秋の大物!東京湾ワラサ好調

今期もコマセについて大いに盛り上がっている剣崎沖のワラサ。特に今年は太っており食味も抜群!強い引きで船釣り屈指の人気を誇る回遊魚を狙ってきました。

剣崎沖に回遊中!

現在の釣り場は剣崎沖と久里浜沖。今回お世話になったのは松輪の成銀丸。大型船2隻を含めた4隻で乗合・仕立に対応し、船着き場からも近い船宿です。マダイ・ワラサ・イサキなどのコマセ系からイカ・カワハギ・ライト深場など四季を通して様々な釣り物を楽しませてくれます。
当日もワラサ船は4隻出し! レンタルタックルも完備され、初心者でも気軽に楽しむことが可能です。

港での注意点

関東屈指の出船数を誇る松輪江奈港。大型駐車場はあるものの、ワラサの時期だけは時間ギリギリでの到着は厳禁です。当日は平日にも関わらず4時(出港2時間前)の時点でほぼ満車になるほど。土・日・祝日ですと3時がボーダーラインです。
松輪の出船スタイルは独特で、船や船宿にエサや氷は置いていません。ぜひ、船宿や船での支払いの際に、コマセの購入方法を聞くようにしてください。

ただし、オキアミの使用できる量は1人3kgまでと規定がありますので、それ以上持ち込むことはできません。受け取ったオキアミブロックはしっかり凍っているので、自分のものであるよう目印を工夫して(なくなるトラブルも多いようです)漁協前のプールや船のバケツで溶かし、すぐに使えるようにしましょう。松輪のオキアミは網袋付きなので溶かすのは簡単です。

船の位置は替わりますので、自分の乗船する船が「何処で何丸で何号船」なのかは確実に把握しておくことが重要。そうしないと混雑した広い港で苦労することとなります。

この時期は出入港時に「ワラサ渋滞」と呼ばれるほど!凄まじい盛況です。

釣り場到着までの準備

5時半には岸壁を離れ港前に浮かぶ各船。そして6時と共に一斉にスタートし釣り場を目指します。50隻以上の船がレース状態となるこの光景は松輪ならでは。なかなか迫力のあるシーンです。速い船ほど良い根や反応に入れやすくなるので各船とも飛ばします。
それだけに注意が必要なのが釣り座周り。不安定な物や軽い物を置いておくと落下したり吹き飛ばされたりします。コマセバケツなども釣り場に到着するまでは内側に入れておきましょう。また、このとき実に多いのが仕掛けのトラブル。長いワラサのハリスをそのまま床に垂らしておくと絡むばかりか、流れてくる水バケツなどの重量物で潰され傷つき、朝一のチャンスから切られるトラブルにみまわれます。ですので、ハリスは出船直前に伸ばして癖をとったらスプールシートに巻いてトラブルから保護しましょう。

朝一はチャンスタイム

港から約10分。朝一は剣崎沖からスタートです。減速したらビシにコマセを詰め、ハリスを伸ばしてエサを付けてすぐに投入できる状態で待機します。ワラサ船での指示タナは上からのビシ位置指示。これはハリス6mを基準としているので、もし長さが違うのならタナを修正しましょう。ワラサの魚探反応は底から5mにかけて出ることが多く、活性が高いときほど上がり、低いときほど底に貼り付いています。
やがて反応を捉えて減速し、投入合図が出されました。いよいよスタートとなります。釣り方のセオリーは指示ダナに対してハリス分下ろし、ハリス長の半分の位置と指示タナまで戻したところで、それぞれコマセを振りアタリを待ちます。すると朝一のチャンスタイムは次々とロッドが海面に突き刺さってゆくでしょう。
次第に大船団が形成されて各船からコマセが撒かれるので、早いうちが勝負です。ここでどんどん数を稼ぎましょう!

効率化で手返しアップ

朝一は船内複数本ヒットが当たり前のワラサ釣りでは船内お祭り騒ぎとなります。強い引きを味わいながらヤリトリを楽しむことが、この釣りの醍醐味といえるでしょう。ただし、混んでいる船上はオマツリも多発し、ゆっくり釣っていては船内全員に迷惑をかけることになりかねません。手返しが数の差になります。掛けて素早く上げるコツ、また隣同士で必須となるタモ入れを解説してみましょう。

・ポンピング不要
マダイ用の流用など弱いタックルなら仕方ありませんが、しっかりとワラサ用タックルを使っているのならポンピングは不要です。引きに対抗できるよう腹にバットエンド(竿尻)をあてて、ロッド角度を50°前後に保ちゴリゴリ巻き上げます。ハリス8号以上でロッドのしなりがあれば、これで切られることはほとんどありません。ポンピングをするとリールを巻きとる際の緩みでワラサが反転して走られる事が多く、オマツリを発生させ手返しを遅らせる原因となります。

・タモ入れの注意点
ワラサはそれなりのサイズなので最後はタモ入れが普通です。この時の注意点として「網は海中に入れない」「魚を追い回さない」が鉄則。素早くすくったら釣った人へタモを渡しましょう。また自分がタモ入れしてもらうときはハリスを緩めず魚を誘導し、網に頭が入ったら緩めて奥まで誘導しましょう。またオマツリ状態で上がってきた場合はワラサを先にすくって、オマツリ解きに入ります。声をかけ合ってだれとオマツリしているかを見極め、海面に近い方から順次解いてゆきましょう。

常連さんのテクニック

どんなときでも他の乗船者に差をつける。常連者には通い込みによって育まれた技があります。今回の乗船でもそのような技を垣間見ることができましたのでご紹介しましょう。

・ゴムクッション不要
ワラサで標準装備ともいえるゴムクッション。ハリスを保護し急な突っ込みをかわすアイテムです。ですが慣れれば不要とのこと。その理由は「合わせが甘くなる」「専用ロッドは角度を保てばクッション性は十分」「手返しが遅くなる」とのこと。クッションの伸縮性はハリスを守りますが反転の隙も与える要因となるようです。

・短ハリス&大型ハリ
コマセ釣りでは付けエサとコマセに同調したときが最も食う確率が高まります。しかし長ハリスでは同調するまでにタイムラグが生じます。そこでハリスを短くし同調までのタイムラグを減らし、すぐに食わせてゆきます。
また通常よりも一回り大きいハリを使用することで掛かりを深くし、不意に掛かるブリ級にも完全対応。ゴムクッションがないので太軸でも深く確実に刺さります。

・タモ入れ不要
ワラサのサイズは最後はタモ入れが普通です。ですが常連の方はガンガン抜き上げます。これはタモですくうとハリやハリスが網に絡み、手返しを遅らせる要因になるためです。水面でのバラしが怖いところですが、見ているとほとんどバラさず抜き上げてゆきます。これはハリがしっかり刺さっているためで、先述の2項目が大きく影響しています。

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このような事の積み重ねが最終的に大きな数の差となってあらわれます。実行して直ぐに成果を残すことは難しいと思いますが、効率化を図って釣果を伸ばしてゆきましょう。

竿頭のコマセワーク

常連さん達がどんどん数を重ねる中で、その中でもズバ抜けた釣果を上げたの石田さん。成銀丸でもトップクラスの腕前で、過去に『達人さんのナイショの 引き出し』のコマセマダイにも出演されています。
石田さんのコマセワークはコマセの塊を縦に配置し、ワラサを下から突き上げさせるように食わせます。ワラサはコマセの密度の高いところに突っ込む魚なので、下から見ると縦に連続したコマセの塊は一つの非常に濃い塊に見えるのかもしれません。これと先のテクニックで当日も早揚がりながら13本の釣果を上げられました。

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剣崎・久里浜をまわって早揚がり

剣崎で2時間、久里浜で2時間とまわって船中全員釣果で1~13本。私も7本の釣果を上げることができました。暑くなって食いも落ちてきたので船内意見一致で早揚がりです。
今年のワラサは太って型揃い!脂も乗って、群も大きいので釣っても食べても楽しめます。出船港も多いので思い思いの場所から狙うことができるでしょう。秋の代表的回遊魚ワラサは今がチャンスです!

松輪 成銀丸
℡046-886-1719
コマセワラサ船 8500円(コマセ・氷別)

[タックル]
ロッド:マッドバイパースティング240M
リール:電動丸4000HP
仕掛け:ステン缶L80号・カモシ天秤・カモシライン
ハリス(フロロ)8号6m・ヒラマサ針14号

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