記事検索
カレンダー
2011年10月
« 9月   11月 »
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  



‘2011/10’ カテゴリーのアーカイブ

好調持続!鹿島沖ショウサイフグ

2011/10/24

多くの場合、釣りでは厄介者扱いされるフグ。好奇心旺盛で瞬く間にエサをかすめ盗り、ハリごと仕掛けを切られることもしばしば。しかもフグ毒もあるため素人調理厳禁です。

しかしショウサイフグやヒガンフグなど、一部のフグは船釣りの格好のターゲット。フグ処理の資格を持つ船宿が安全に下処理しますし、何より食べて美味!そのうえ釣りもゲーム性が高いため、高い人気を誇っています。

好調の鹿島沖へ

今回お世話になったのは鹿島新港の豊丸。経験豊富な出頭船長とおかみさんがヒラメやアイナメをはじめ、様々な釣りを楽しませてくれる船宿です。特にフグは高い人気を誇り、今年はピークと言われる夏を過ぎ、秋を迎えてもなお活性が高く好調をキープしております。
どんな釣りにはある程度のセオリーはありますが船長のレクチャーをよく聞くことが上達への近道!当日も出船前に様々な解説を頂き、その要点をまとめると以下のとおり。

・鋭い動きは控える

・ときおり空合わせを入れる

・活性で誘いを変化させる

・エサはワタの有無が重要

これらを抑えて釣りをすれば問題なく楽しめるとのこと。すでにカワハギや湾フグなどを経験したことのある人ならば、初挑戦でも全体釣果の中盤までは食い込めるそうです。また仕掛けに関してですが、船長の見解としては掛け針の個数や錘の色での釣果の差はほとんど現れないそうで、それよりも当日に合った誘いの見極めや手返しの速さのほうが差としては大きく現れるそうです。

また掛けバリですが豊丸では基本的に根の少ない場所を攻めるため、針先が直立し硬いものが掛かりも良くお勧め。

もし活性が低くて根回りを攻めるようならば、根掛かりを回避しやすい素材が柔らかく針先が内に倒れたキツネ型のものがお勧めだそうです。尚、根回りを攻める際は事前にアナウンスをするそうですので、仕掛けを変更するならそのタイミングでしましょう。

朝イチから高活性!

明け方の港を出て北上すること約30分。水深30mほどの砂地がポイントです。ポイントを選定すると、スタートのホーンと共に一斉に仕掛けが入りました。スルスルと出てゆくラインが止まり、糸フケを巻き取ると「コツ、コツ」と早速の当たり。スッとロッドを立てるように合わせるとグッと手応えが加わりました。カットウ針は返しがないので巻き上げ中の緩みは厳禁。一定の速度で巻いてくると途中でさらに重みが増しますが、これはフグが水を吸い込んで膨らんだ合図。速度を緩めずに巻き、水面まできたら抜き上げましょう。
当日はスタートから活性が高く、約2時間は入れ食いタイム。下ろして20秒以内に当たりが到来し、1分間何も無ければエサがきれいに無くなります。ロッドに現れるシグナルも明確なものが多いですが、もし察知できないようでも空合わせの間隔を短くすることで対応することが可能です。
常に船中の誰かしらのロッドが曲がり、樽のフグは溢れんばかりの状況。ダブルヒットもしばしば見られ、型も25cm級が中心とまずまずです。しかし船長に聞くと「これが普通」とのこと。改めて魚影の濃さに驚かされます。最初の流しで32匹のフグをゲット。何をしても掛かる状況で、数の差は手返しによって生じています。その中で光のがおかみさんの技術。手返しは勿論ですが、下ろしてから掛けるまでが非常に速い!本人は「適当にやっている」とのことでしたが驚異的でした。

YouTube Preview Image

他にも外道でワカシやウマヅラハギなどがヒット。他にもカレイやホウボウが掛かることもあるそうです。

YouTube Preview Image

そんな感じで入れ食いを楽しんでいましたが、徐々に活性が低下してきました。しかし、これからがゲーム性が高まり、更なる楽しみを生み出します。

活性低下で上がるゲーム性

それまでのある意味で単調な釣り方では当たりは遠のき、何もしなければいつの間にかエサがなくなる状況。それでも活性を探りながら誘いや聞きを入れると、合っていれば明確な応答が帰ってきます。

スローな中にも誘いの幅・間・強弱など様々な要素で当たりを拾う感覚はマルイカの直結仕掛けの感覚にも似ているかもしれません。少し高いタナでふわりふわり餌を見せて着底、2秒間を置いてスッと聞けばコツンと当たり!ここでスッと合わせれば針掛かりに至ります。
このような状況となるとがぜん強いのが常連さん。周りがペースを落とす状況でも変わらず掛け続けていきます。パッと見はほとんど誘っていないように見えますが穂先を注視してみるとテンション変化が見て取れ、ウネリを利用しながら微妙な仕掛けの動きを演出しているようです。そして魚からのシグナルを感じれば間髪入れずに合わせ!説明にするとこのような感じですが実際は遥かに複雑な動きになっています。
私も似たように誘いの静動を緩くして穂先の変化を注視してゆくと次第に当たりも回復し、バケツの中身が徐々に増えていきました。

下処理サービスで楽々♪

低活性でも当たりの出し方がわかってくれば楽しさは倍増!試行錯誤をしながらどんどんフグを釣り上げてゆきます。当日のフグのサイズは25cm級が多く、ピンポン玉と呼ばれる小型は交じりません。そうなると俄然やる気が出てしまいペースがどんどん上がっていきます。通常の釣りならば大漁に喜ぶも、帰ってからの処理を考えると頭が痛くなるところですが、フグ釣りにおいてはその心配は無用。船宿さんが全てのフグの下処理を行ってくれます。もちろん、その白身は絶品です。

YouTube Preview Image

釣期は1月頃まで

好釣果が続く鹿島沖のショウサイフグ。当日も好調で20~40cmのフグが27~110尾。例年では年明け頃までの出船だそうです。ショウサイフグは専用ロッドも多く存在しますが、カワハギタックルでもOK。初めての方はレンタルタックルの用意もあります。仕掛けも豊丸オリジナルが用意され、私も使用し73尾の釣果を上げることができました。船にはおかみさんが中乗りのとして乗船し、船長と一緒に釣り人をサポートしてくれます。鹿島までは東京都心部から高速道で2時間ほどです。ぜひ茨城の海でフグ釣りを楽しんでみてはいかがでしょう?

鹿島新港 豊丸
℡0299-69-3319
ショウサイフグ船 11000円
(餌2パック・氷つき)

[タックル]
極鋭ゲームセンサー165
メタニウムMg7 左
PE1.5号100m
豊丸カットウ仕掛け25号

超大型も回遊!近海キハダ・クロマグロ

2011/10/14

今年はマグロの当たり年!?近場の釣り場でも100kg級が飛び跳ね、一度ナブラが発生すれば海面が真っ白になるほどの群れの規模。こんな年があったでしょうか? 相模湾・伊豆南沖にてそれぞれ大型のキハダマグロ・クロマグロが楽しめます。

大型狙いに実績抜群!ルアーキハダ

過去に例の無いほど大型キハダマグロの釣果に沸いた相模湾。水温の低下と共に釣果は下降線を辿りはじめましたが、まだまだ50kgを越す大型の確率は残されています。
キハダの群は初期より偏食傾向が出てきており、大型ナブラでバシャバシャやっていてもパターンが合わなければ全く食わない事も多々あります。
現時点では14cm前後の沈下系に分があり、ナブラに投げ込んでフリーまたはテンションフォール。またはアクションを抑えたストレートリトリーブが攻略パターンです。ある意味、初期のダイビングペンシルよりもアクションは簡単で、運任せの要素が大きくなっているので初心者でも大型キハダを食わせるチャンスは十二分にあります。
ただし、タックルバランスは万全でないと大型は勝負にならず、沈下系ルアーはサメのヒット率も高いので、その辺りは多少覚悟して挑むべきでしょう。

YouTube Preview Image YouTube Preview Image

これから本格化!コマセキハダ

今までルアーでの釣果が多く、歯がゆい思いをしていた餌釣り師の皆様には朗報。30kg前後までのキハダはコマセにも口を使いはじめました。9月中旬頃よりカツオ船にて「ラインを全て引き出された」「リールが煙を噴いた」などの事態が確認されはじめ、平塚庄三郎丸では先月遂に19kgのキハダが浮上!その後もポツポツとラインブレイクの情報が聞かれ、10月3日には、ちがさき丸で32kg、4日には庄三郎丸で33kgと24kgがしとめられました。
餌ではカツオ・キメジ船にて狙い、大型キハダを積極的に群を追うことは希です。しかし大抵の場合はルアーマグロ船が見える範囲で釣るので、船下に入ってくる確率は十分! カツオの食いがポツポツ程度に低下した時に掛かってくることが多いようです。カツオとキハダは同じ箇所で掛かることが多いですが専門に狙うなら「タナは40~50m」「縦にコマセの帯を作る」「オキアミは目一杯つける」など押さえるべきポイントがあります。掛かってからはパワーもスピードも桁違いなので遊動天秤も有効です。最近ではカツオ船で狙わせてくれる場合も多くあります。周りの協力無しにしとめられる獲物でもないので、専門で狙う際には必ず船長や両隣に伝えておきましょう。

釣り・食ともに最高峰!クロマグロ

釣果の下がりだしたキハダに対して釣果が上昇しているのはクロマグロ。水温が25℃まで低下してきたこともあって、今までポツポツ程度の釣果だったクロマグロたちが一隻で複数本ゲットも当たり前の状況になりました。
目下サイズは50kg級が中心で、中には60号ハリスを一瞬で引きちぎる大型も回遊中です。現在マグロが追っているエサは小型のソーダガツオ。故に群の移動が早く、ルアーで追い回すよりエサ釣りで来そうな位置を流すほうが確率は高いようです。回遊しているタナは40~60m前後。エンジン音を嫌っているようで船下通過時は若干下がる傾向にあります。

・餌釣り
活サバを付けての完全フカセが一般的。最近では回遊層に合わせてPRノット部などに錘を付けるパターンも確立されてきました。当たりがあったら30~50m走らせてからドラグを入れて合わせます。ファーストランは強烈でもクロマグロは意外に簡単に寄ってきます。しかしスタミナを温存している場合が多いので水面付近に上がっても油断は禁物です。

YouTube Preview Image YouTube Preview Image

解体サービスつきの船宿も!

やっとの思いで釣り上げた大型マグロ。大きな感動を得るもすぐに直面する解体の手間。慣れないと大作業となりがちなマグロの解体ですが、一部船宿ではサービスの一環としてきれいに捌いてくれます!大きなマグロをそのまま持ち帰るのもインパクト抜群ですが、捌かれて柵取りされたマグロのほうが家族受けも良いでしょう。帰ってから配りに回るのも楽々♪ 最高のファイトと最高の食味を味わえるのもマグロ釣りならではですね!

YouTube Preview Image

高水温を好むキハダは例年10月一杯、クロマグロはサンマが南下するこれからがベストシーズン! 回遊魚は情報の鮮度が重要です。チャンスが訪れたら迷わず釣行しましょう。