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ブーム到来!スロージギングに挑む

2011/11/25

今年の関東オフショアルアーの流行はなんといってもスロージギング。疲れ知らずで従来では出せなかった釣果を得る威力。今、熱い視線を集めています。

流行のスロージギングとは?

スロージギングは言葉どおりにメタルジグをゆっくりと踊らせて釣るスタイル。西日本より徐々に東日本に浸透し、今年になって関東にもブームが到来しました。
当初は根魚専門的な捉え方をするアングラーが多かったものの、青物への効果が認知された頃より、爆発的な人気を博するようになりました。スロージギングは従来のジギングに比べるとタックルの扱いが少々特殊。掛けてからのファイトはリールのパワーで挑みます。

・基本アクション
従来のようにジャークしてアクションさせることはしません。瞬間的なリーリングでロッドを曲げて、反発力でジグを跳ね飛ばします。従来のジギングをスローにしただけでは、ある程度は釣れるもののスロージギングとは少々異なります。アクションの入力はロッドに荷重が乗っている状態でハンドルを鋭く1/4~1/2回転させましょう。上手くジグが跳ね飛ばされればロッドから一瞬負荷が抜け水中を漂います。

ワンジャーク・ワンフォールの意識が重要。「ギア比・ロッドの硬さ・ジグの重さ」のバランスで、自分のタックルがどのように動きを演出するのか確認しておきましょう。

トップアングラーと乗船

お邪魔したのは波崎の征海丸。初夏のカツオ・メジから秋のブリ・ヒラマサ、そして最近は一つテンヤなど様ざまなターゲットをルアーを中心に狙う船宿です。今回は急遽スロージギングでの出船で、結果次第では乗合船の看板を出すとのこと。責任は重大!必ず結果を出さねばなりません。
そんな中、頼もしいアングラーとして平塚のルアーショップ「RISE」の原田さんと、「TamaTV」のタマさんが乗船。原田さんは関東のオフショアルアーを牽引するといっても過言でないトップアングラーの一人。今年のスロージギングブームを仕掛けた1人といっても過言ではないでしょう。そしてその原田さんの活躍を撮影し、世に送り出すTamaTVのタマさん。アングラーの視点に立ち、常に流行を先取りしたDVDを作成。今秋も「スロージギング完全攻略ガイド」を発表し、撮影の合間にも釣果を積み重ねてゆく凄腕アングラーです。
私も彼らが乗船する情報を聞きつけ、旬の釣りを勉強すべく参加。トップアングラーを間近で手本としつつ、自らの技術向上を目指します。

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いざ鹿島沖へ!

5名のアングラーを乗せ、利根川の河口より出船した征海丸。目指すポイントは港より約1時間、大根のやや北西に位置する沈船周りです。乗船者を見渡すと120グラム前後のジグがずらり。そこで様子見として種類が被らないように、ジャーク後の滞空時間が魅力のスロースクイッド180グラムとジギングサビキをセレクト。フワリフワリトと底を漂わせるとガツンとヒット!右に左にと走りながら小気味良い引きを見せたのはワカシ。この時期の鹿島沖には非常に多く入っており、好奇心旺盛で動くものなら何でも襲い掛かります。周りを見渡すと同様にワカシが連続ヒット。特に輝きが強いファルコンZスローTTクロームは回遊魚へのアピール力が強く一時入れ掛かりにもなるほど。そんな中、タマさんへ一際強いアタリ!グイグイと大きく絞り込まれるロッド。時折ドラグを引き出し、抵抗を見せたのは二回りほど大きいサンパク。大根ではワラサ級も回遊しているので、こちらにもいた模様。寒流を泳いできた魚体は脂がのっておいしそうです♪
ワカシの活性が高く、輝きの強いモデルは連続ヒットで底に着かないほどの追い。そこでイカ型のスロースクイッドからジグ型のスロースキップへチェンジ。表面は夜光、裏面はマグマホロで、強い反射を抑えながらも海底付近で妖しく光ります。船もちょうど沈船に脇に差し掛かり、探見丸には盛り上がる起伏が映し出されます。その頂上付近を通過する際に「ゴツ、ゴツ」とアタリ到来!ガシっとアワセれば専用細軸フックが容易に顎を捉えます。グイグイと抵抗しながら水面へ上がってきたのはホウボウ。カラフルな胸ビレに足のような腹ビレ、そして船上で「グウグウ」と鳴く特徴ある魚。食べてもおいしく、近年では冬から春のターゲットとしてすっかり定着しました。
この沈船回りではソイ・アイナメ・メバルなどの根魚が登場。数種類の魚がまとまって上がったことから「集中して流してみよう」と船長より提案。スロージギングの威力で、どんな魚が追加されるか興味津々のようです。


いままで釣れなかった魚も釣れる圧倒的な威力!そして魚種多彩!これが人気の理由です♪

船長のアドバイスで窮地を脱出

沈船周りを攻める読みは見事に的中。原田さん・タマさんの両名にはマダイ・ヒラメといった高級魚が次々に掛かり始めました。規則正しいスムーズなアクションで魚を魅了。「うまく動かしてくとジグの振れ幅が多きくなっていくんだ。ちょうどフライの投げるのような感じかな」と船長談。潮も程良く流れており、ワカシも混じえながら常に誰かしらのロッドが曲がっています。しかし、この状況で何故か波に乗り遅れてしまった私。回収中にワカシのヒットはあるものの、肝心の底物からの反応はありません。
ハンドルは1/3回転、フワリフワリと丁寧に攻めてみるも結果が出ずに苦悩していると、船長より「ジグを重めにしてハンドルの巻きを1/2にしてみな。たぶん下でジグが動いてないよ」とのアドバイス。そして差し出されたバックドロップ130グラムのゴールドグリーン。「メゴチが産卵に入る今時期はこれが効くんだよ」とのこと。攻めあぐねているときの攻略アドバイスは非常に助かります。
早速、バックドロップを取り付け海底へ。「穂先の戻りを意識するんだ」との言葉を受けながら、先ほどより鋭くハンドルを回し、アクションさせながら中層まで上がってくると「ズン!」っと重量感あるアタリが到来!きっちり合わせを入れるとズルズルとドラグを出し、引きは今日一番の大物を予感させます。
水平よりやや下にロッドを構え、ロッドの反発力よりもリールのパワーで勝負するのがスロージギングのファイトスタイル。リールの負担は通常のファイトよりも大きいですが、オシアジガーのパワーがあれば制するのは容易。やがてユラリと海面に浮いてきたのは良型ヒラメ。

船長の読みとアドバイスで、わずか1投で船中最大魚をしとめてしまいました。「やっぱりな。そうだと思ったんだ♪」と船長も満足そう。ズシリとした重量感はいつも以上の喜びを与えてくれました。

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さらなるテクニックを伝授

アドバイスを受けてからアタリも増加。ワカシ中心ながら、やっと釣果の輪に入れた感じです。すると船長はぽつりと「後はロングフォールだな・・・」とのこと。これは新たなテクニックの予感です。
・ロングフォール
「着底したらロッドを真下に向けて、大きく頭上まで振り上げる。そうしたらジワーと10秒以上かけてゆっくりジグを下ろすんだ。すると上を見上げている魚が食える範囲に入ってくるのをジレながら待っている。普通のジャークの合間に3回ぐらい入れるんだ」とのこと。ちなみに振り上げきった状態でアタリを捉えた場合はゴリ巻きで合わせたり、人によってはジャンプする人もいるとか。通常のジグでは動かないほどのテンションフォールでも、幅広のボディが潮を受けてゆらゆらと動いているのでしょう。
この方法を取り入れながら探ると「ズン!」と先程と同様のアタリが到来!しかしこれはフッキングまで至らず・・・。それを見ていた船長も「悔しいぐらいがアングラーを成長させるんだ」とにこやか。私も魚は掛からずともコツをつかんだ感じです。


この日、最もアタリを出したのはファルコンZスローTTクロームのハニービー!
沈船周りは根掛かりのリスクはあるも魚種多彩♪ 果敢に攻めよう!

スロージギング乗合 出船開始へ

水深や誘いの強弱を変化させながら探っていると、あっという間に納竿時刻に・・・。コツを掴んでからはアタリは多くも掛かりが浅く、今後の課題となりそうです。同乗の原田さんとタマさんのバケツは多魚種でギッシリ!さすがの腕前です。
通常のジギングでは疲れきっているものですが、リールを回すだけのイージー操作で体の負担はほとんど無し。「簡単・疲れ知らず・魚種多彩」の結果をうけて、船長も乗合での出船を決めた模様。今後もブーム拡大が予想されるスロージギング。ノウハウを習得すれば餌釣り師もすぐに大漁間違いなし!話題の釣法にチャレンジしてみてはいかがでしょう?

波崎 征海丸
TEL 090-3100-6991
スロージギング船
11000円

[タックル]
RMシンクロビート
オシアジガー1500HG
PE2号300m+フロロ8号3m
バックドロップ・スロースクイッドなど

解禁初日に挑む!鹿島沖ヒラメ

2011/11/11

今年もこの日がやってきた!11月1日より解禁となった鹿島沖のヒラメ。今年の傾向を見定めるべく、解禁初日にいってきました。

面で流す横流し

外房エリアから遅れること1カ月。鹿島沖のヒラメが解禁を迎えました。今回おじゃましたのは波崎港のH丸。軽量アルミ製の大型19t船で船幅も広いのでウネリに強く、船に弱い人にも安心感があります。
鹿島・波崎・大洗のヒラメは横流しが一般的。船が横方向に流れる横流しでは片舷が均一にヒラメへアプローチでき、流し換えの度に潮の上下が入れ替わるので座による釣果差がつきにくいのが特徴で、ポイントを効率的に探れます。ただし風浪を横から受けるのでウネリの上下動は大きめなので船酔い対策を万全に施す必要があります。

「鰯」と書かれる魚

当日は解禁を待ちわびた13名を乗せて鹿島沖へ。波崎からは約30分の航程です。ヒラメ釣りは活きイワシを使っての泳がせ釣り。仕掛けは胴つきながら、最初はエサ付けに苦戦することでしょう。エサとなるマイワシは弱く、素早く丁寧に付けなければ弱ってヒラメの食いへ大きく影響を及ぼします。キーポイントは
・手を水に濡らして冷やす
・強く握らない
・何度も刺し直さない
・丁寧に海面に下ろす
と、いったところでしょう。初めての場合は出船前に船長に教えてもらい、確実にこなせるようにしましょう。親・孫バリの位置や種類についても様ざまな方法がありますが、H丸では「親バリは口掛け・孫バリは背掛け・孫バリはトリプルフック」が推奨されています。

11年鹿島ヒラメ開幕

潮周りをしながら各自配られたイワシにハリを付け、船長の合図と共に一斉に投入されました。2011年の鹿島ヒラメ開幕です。 仕掛けを下ろす際はエサが生きたイワシであることを考慮し、フリーで落とさずサミングでブレーキをしながらゆっくり落とせば、海底付近でもイワシは元気に泳ぐでしょう。
着底すると徐々にラインが沖へ流れ始めました。同時にイワシも暴れまくり。期待できそうな展開です!最初の流しは潮下側からスタート。ラインの角度を見ながら送り出し、大きなウネリで時折海底をたたく程度に調整。海底より1メートルほど上をイワシが泳ぐイメージでタナを取り、イワシの暴れを伝える穂先を注視しながら、ウネリから仕掛けを安定させます。するとイワシの振動が急に止まり「ガッ、ガッ」と小さなアタリをとらえました。一概には言えませんがアタリの大きさである程度の判断をすることが可能です。
・タナ:低ければは小さく、高ければ大きい
・サイズ:小さければ大きく、大きければ小さい
・食い込み:小さければ遅く、大きければ速い(大型は一飲みも)
今回はタナはやや低め。そして小さいアタリは大物を予感させます。そして連続したシグナルは10秒もたたずに止まりました。そして穂先にはオモリプラスのモタレ感。どうやら食い込んだようです。
ゆっくりとロッドを起こしはじめ、重みが感じられたら加速させて合わせるとズシリとした重量感。ばっちり掛かったようです。合わせは飲まれたイワシのハリをヒラメの口内に立てるイメージ。重みを感じてから合わせを入れた方が掛かりも良く、急な合わせよりもスッポ抜けを防げます。
掛かってからのヒラメは底から10メートルまでが最も抵抗し、強引に巻き上げてはハリス切れのリスクを生じます。ロッドを立てて弾力を活かし、ゆっくりと巻き上げましょう。時折ドラグを滑らしながら上がってきたのは70センチちょうどの良型。解禁一投目は最高のスタートを切れたようです。

様ざまな魚がロッドを絞る

自身のヒラメが上がってくるまでに船へは10枚近いヒラメが取り込まれていました。海底は多くのヒラメがいたようで、ほとんどの人は下ろすと同時に当たりが出たようです。周りを見渡すとサイズは1キロ前後が多く、2キロ前後がちらほら。そしてワカシやサンパクが取り込まれています。この爆発力こそ解禁日の魅力。下ろせば当たる状況で、船内の至る所でヒラメが取り込まれてゆきます。
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2流しほどで船内のほとんどの人がヒラメを手にし、釣れていない人もワカシやサンパクなど何かしらの魚をゲットしています。
私も2枚目をゲットし外していると、船長より「イワシが泳ぐならそのまますぐに下ろすんだ」とのアドバイス。襲われたイワシは衝撃で身にも傷が入り、動きも緩慢。聞けば「活きの良いイワシはアピールするけど、鈍い大型から逃げきる。襲われて他魚が取りこぼしたように見える傷イワシが大型をしとめるんだ」とのこと。この方法で毎年8キロ以上の大判をしとめる常連さんもいるとか!これは試さない手はありません。早速、ヒラメからイワシを外し、水面で生きていることを確認して下ろすと直ぐに当たり!型こそ普通でしたが十分効果は見込めるようです。
約1時間の爆釣タイムも日が昇るにつれ徐々にヒラメが少なくなってきました。当たりのほとんどがワカシのもので、小気味良い引きながら複数人に同時に掛かるためオマツリが多発・・・。イワシの消費量はどんどん増えてゆきます。
こんな時便利なのが探見丸。ワカシの回遊が見てわかるので反応が多いときはイワシをベタ底まで下ろしかわすこともできます。私もワカシの反応が映り始めたのでスルリと底へイワシを下ろすと「コッ、ゴツ!ゴツ!」と小さいシグナルから派手に穂先を揺らす当たりが到来!小刻みにグングンと首を振って抵抗したのはアイナメ。ビール瓶ほど良型が上がってきました。この直後より船内では根掛かりが多発。根の縁にいた一匹だったのでしょう。


中層にはワカシ反応が多数。根回りではアイナメやハタのゲストも

当たり多く今後に期待

ポツポツ程度に落ちたヒラメと対照的に、活性を上げてきたのはワカシ。ヒット数もますます増え、とうとうイケスが底をついてしまいました。
残念ながら10時過ぎに早揚がりとはなりましたが、解禁日だけあって全員ヒラメの確保に成功。頭11枚、私も5枚(リリース含み)釣ることができました。当日のヒラメの型は1kg急が中心で3割がソゲ、2割が良型といった感じ。翌日以降も順調に数を重ねております。
泳がせ釣りの入門魚ヒラメ。波崎・鹿島・大洗出船は解禁直後で爆釣のチャンス!この機会にぜひ狙ってみてはいかがでしょう?

[タックル]
リーオーマスターヒラメ270M
電動丸400C PE3号150m
ヒラメ仕掛け(親孫ともにシングル)
錘80号 赤ホログラム
活きイワシ(中羽)