記事検索
カレンダー
2013年2月
« 1月   3月 »
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728  



‘2013/02’ カテゴリーのアーカイブ

フィッシングショーより新商品レビュー【AGS船ロッド&小物】

2013/02/12

今年は2月1~3日で行われた『フィッシングショーOSAKA2013』。 50回目を迎える今回は大盛況だったようで3日間で5万5千人以上の人が訪れ、前年比107%にも達したそうです。 今回はフィッシングショーにてTwitterで紹介したAGS船ロッド・小物系をご紹介。カタログ等で数値は調べられるので感想や小ネタを中心に綴ります。

DAIWA 船ロッドAGSガイド搭載モデル

 

ガイドフレームにカーボンを使用し、軽く錆びず高剛性を実現したAGSガイド。数年前に発表されてルアー中心に展開されていましたが、昨年はカワハギロッドに搭載されて話題となりました。
今年はこのAGSガイドを搭載した船ロッドが2シリーズ登場です!

・極鋭マルイカAGS MH147A 3月発売予定
AGSガイド+メタルトップ+SVFカーボンといった感度向上に貢献するパーツを惜しみなく組み合わせた鋭敏さの極みともいえる設計。調子は8:2の表記でイメージとしては極鋭ゲームセンサー165や極鋭マルイカレッドチューンMH147に近い感じです。軽快な操作性を確保しつつ何ともいえないモタレ感をとらえるロッドしては最高峰の一本といえそうです。

・リーオーマスター真鯛AGS 3月発売予定(一部店舗入荷済み)
正直なところ実物を見るまで「ムーチング系のロッドにAGSガイド?」と思っていました。ですがガイド搭載数の多いマダイロッドにおいてAGSガイドの恩恵は非常に大きいようです。まずこのロッドはオモリを下げずに振ると確実に騙されます。きっとほとんどの人が「硬いロッドだ・・・」と思うことでしょう。ところが、オモリを下げてみると非常にスムーズに曲がり込むのです。
ガイド重量が低減されたことでロングロッドにありがちなタワミ感が軽減し、曲がりも戻りも非常にシャープ。これは今までのロッドより負荷変化への応答性が高いことを意味し、海況が悪くともロッドはウネリに追従して仕掛けを海中に安定させ、当たりがあれば軽くロッドが揺すられたのちスムーズに海面へ突き刺さると思われます。年始にThe−Fishiingで初放映された際に、個人的に漠然と感じた違和感の正体はこのシャープな追従性によるものでした。
ぜひ店頭で見つけた際はオモリをつけて体感してみて下さい。早いところでは既に入荷が始まっていますよ。

小物類

会場や問屋で目に付いた商品をご紹介。非常に多くの種類がありましたが、特に印象深かったものを掲載してみます!

  
第一精工)

・高速リサイクラー2.0
ライン交換や清掃で大変便利な高速リサイクラーがバージョンアップ! ボールベアリングを3個搭載し力強くスムーズな回収ができそうです。現行品では耐たないハードユーザーや釣具店は必須ですねw

・ワニグリップエアー
軽くて錆びないワニグリップが軽くなって新登場。挟む部分が独立したので、深く掴みすぎて失敗することはありません! タックルボックスに常備しておきたい小物の一つです。

・ウルトラマグネット20
ハリ数の多い深場釣りに最適な20個のマグネットを搭載したロングバージョン。真ん中で折りたためるので携行も楽々。両エンドを固定すると安定するのでキーパーと置太郎で固定すると良いでしょう。

 
・ニッコー化成)スーパーサルエビ

昨年はコマセキハダで活躍したスーパーオキアミを大型化! 一つテンヤでも使用できるサイズとなりました。素材は若干の浮力を含み、集魚成分の強い臭いもコーティング! さらにハリへ刺しやすいように尾部に縦穴と胴体に溝も入っています。使い方は釣り人次第! テンヤはもちろん、イカ角を仕込んだりジグヘッドをつけてルアー用など。さまざまなアイデアを試してみたいですね♪


オーナーばり)STX-68
ルアー用トレブルフックとして人気のST-66の強化バージョン!鋭いハリ先や頑強な形状はそのままに、軽量強力素材「タフワイヤー」を使用しています。エサ釣り師には同社の「メジ・カツオ」シリーズと同質の素材というと分かりやすいかもしれません。ターゲットはもちろん大型青物!強烈な疾走を見せるクロマグロ・キハダといったマグロ類から、荒根への突進を強引に止める大型ヒラマサやGTなど。大型プラグには無くてはならないハリとなりそうです。


・タカ産業)カーボンマンタベルト
大物釣りに必須のマンタベルトがカーボンで軽量化! キハダ・ヒラマサ・イシナギといったBIGターゲットにコレです!! 中央のピンは着脱可能ですので下部が丸い普通のロッドからギンバルエンドになった大物ロッドまで対応できます。 販売価格も多くの店舗では1万円を切ることでしょう♪ 売り切れ必至となりそうなので見つけたら直ぐにGetしたいですね。

・ハピソン)大型電動リール用リチウムバッテリー
深場釣りの代名詞的リール「ミヤマエ コマンドX-9」まで使えるリチウムバッテリー。リチウムなので運搬は楽々♪ 充電残量がなくなる最後までパワフルに動かし続けます。また電源トラブルの際の応急構造も設けているようで、内蔵されているバッテリーセルを密着させず独立させて配置し、一個にトラブルが起きても他のセルで補うことで稼動を保てるそうです。


・富士工業)リングクリーナーRCM
釣りを終えた後のロッドメンテナンスは必須項目。塩分と汚れの除去は道具の劣化を防ぎます。特に極細PEを使う釣りでは欠かさずにメンテナンスしないとラインがロッドにベタつくばかりか、ガイドリングで乾燥した汚れによってラインが傷ついてしまいます。しかし、細ラインを使うロッドはガイドが小さい上に数が多いのでメンテも一苦労でした。そこで登場したのが「リングクリーナーRCM」。ガイドメーカーらしく掃除しやすいブラシと細かい水分除去用のフェルトがセットとなり、使い古しの歯ブラシで行うことが多かったガイドのメンテが楽に行えます。ぜひとも一つは用意したい一品ですね。

発売間近のものから参考出品まで様々でした。店頭に並ぶ日が待ち遠しい限りです。

フィッシングショーより新商品レビュー【手巻きリール系】

2013/02/08

今年は2月1~3日で行われた『フィッシングショーOSAKA2013』。 50回目を迎える今回は大盛況だったようで3日間で5万5千人以上の人が訪れ、前年比107%にも達したそうです。 今回はフィッシングショーにてTwitterで紹介した手巻きリール系をご紹介。カタログ等で数値は調べられるので感想や小ネタを中心に綴ります。

DAIWA

 

・セルテート 10種類 3月発売予定
3年ぶりのモデルチェンジとなったセルテート。今でこそピシッとした精度と剛性が両立したスピニングリールは多いですが、約9年前にR4(リアルフォー)と呼ばれるパワー・操作性・耐久性・カスタマイズの4項目をコンセプトとして登場した際は大いに話題になったものです。
さて今回のモデルの機能向上点は

1.非接触型防水機構の「マグシールド」をラインローラーに搭載。
2.ローター部へ軽量高剛性のザイオン樹脂を採用して回転レスポンスの向上。

ラインが触れて高回転にさらされるラインローラーは防水が難しい箇所です。それでいながら回転不良が発生するとラインへのダメージは一気に高まってしまいます。
ローター部は軽くとも剛性が足りなければ、いくら精度の良いギアを使っていてもネジレが生じて力は伝わりきりません。
この2点の改善は実釣において非常に恩恵が大きいところ。使ってみると違いを体感しやすい部分ですので快適性は格段に向上します!

また今回採用されたセルテートの「ザイオンローター」や「マグシールドラインローラー」はアフター担当部門のスポーツライフプラネットにて旧モデルのバージョンアップ企画が実施されます!

併せて、ギア比交換カスタムサービスも好評実施中。
お手元に10セルテート2506があったとするなら、
マグシールドラインローラー+ZAIONエアローター+ハイギア化で、
一つテンヤ特化カスタムなんてことも可能です!

進化を続けるセルテートはこれからも釣り人の期待に応え続けます。

SHIMANO

 

・ステラSW 13種類 3~5月発売予定
広い会場内において凄まじいまでの注目を集めていたのが、超ド級のターゲットを仕留めるために生まれたシマノが誇る最強のスピニングリール「ステラSW」

思う存分、闘うがいい。

というキャッチコピーを納得させるだけの存在感のある一品です。
様々な改善点はカタログのとおりですが、印象は「剛性」の一言に集約できます!
今回は前作よりモデルチェンジまでの期間が短く感じられますが、この期間の内容の濃さは近年稀に見るものだったといえるでしょう。

思い起こしてみてください。

ステラSWが登場した08年には相模湾に30キロ近いキハダが初回遊し、09年には外房大原沖で49.5キロの世界記録となるヒラマサが仕留められました。10年は伊豆南沖にてクロマグロとキハダが回遊して一躍マグロブームとなりクロマグロは80キロ級まで浮上。11年は相模湾にて空前の大型キハダラッシュに沸き、連日50キロ級が取り込まれるなか最大91キロ(ワタヌキ)が獲りこまれます。そして記憶に新しい12年は早々に相模湾へキハダが回遊し、初期は20キロクラス中心に中盤より大型化! 最大77キロ(ワタヌキ)まで仕留められ60キロ級も何本も上がりました。コマセにも本格的に付いたのでエサ釣り師の記憶にも新しいことでしょう。
関東だけでもこれだけ凄まじいですが、他のエリアも凄まじくクロマグロ、キハダ、ヒラマサ、とくにカンパチは10年の玄界灘で世界記録となる71.15キロが浮上。釣法が確立され耐えられるタックルが揃うと共に釣果は確実に伸びてゆきました。キャスティングゲームが本格的に認知されだしたのもこの頃からです。
そして最近はルアーだけでなく、マグロのフカセ釣りにも積極的に用いられるようになってきています。

ここまでくると今回の進化はもはや必然です。

そこに魚がいる限り闘う。というステラSWに課せられた使命をきっと全うするでしょう。
前置きが長くなりましたが注目されるステラSWにおいて特に人だかりが多かったのが「14000XG」と「30000」です。
14000はキャスティングで狙う大型ヒラマサやGT、そして100キロまでの近海マグロに。前代未聞の30000は300キロ級クロマグロを本気で狙う一品です。
300キロ近いクロマグロというと津軽海峡や沖縄の久米島や石垣島というイメージを抱きがちですが、関東からでも何とか日帰りできる意外な近場にもいるものです。記録としては古いですが南伊豆手石のT丸の玄関に張られた巨大なマグロの魚拓。

10年前、伊豆諸島海域にて仕留められた1本。近年はここまでのサイズの捕獲情報はありませんが、現在でもぽつぽつと目撃情報は入ってきます。

さて新型が出てきて気になるのはカタログ掲載外の部分や新旧の互換性です。会場では無理でしたが終了3日後に6000PGのサンプルが店舗に来たので色々見てみました☆

 

・ドラグノブ
最大力付近での設定幅が広い新型ドラグノブは旧モデルにも取付け可能!これで限界値付近でのセッティングに余裕が生まれます☆

・ローター周り
ベールはチタン製でローター下部には樹脂カバーが付いて傷つき防止。ペンシルをジャークすると意外とぶつけるので嬉しい加工です。オイルインジェクションを排して剛性と防水性も強化されています。

 

・ハンドル周り
ハンドルは軸部のピッチが違うのでポン付け不可能…。6000番までは軸根元はカシメているので取り外せず。でも長さや太さは同じ模様。8000番以上は軸交換で左右を変えるので、もしかしたら08タイプの軸を使えば08モデルにつけられるかも…。防水キャップは取り付け可能。性能は上がりませんが装飾として良いでしょう♪

劇的な進化の評価はフィールドで出ます。きっと記録的な大物を数多く仕留めてくることでしょう!

スタジオオーシャンマーク

・大田ガレージモデル ブルーヘブンL50Hi S2T 参考出品
ソルトルアーリールのカスタムパーツの老舗、スタジオオーシャンマークよりブルーヘブン50のスローピッチジャークの特化モデルが発表されました。
具体的にはシャロースプール・ハイギア化・カスタムレバードラグといったところ。
リールの知名度は決して高くありませんが、その完成度は群を抜いた一品。同社のリールは店舗にて糸巻きをしていると精度と剛性が桁違いです!
今回は参考出品ながらも年内には受注開始の予定。完全メイドインジャパンで大田区の職人魂が注がれた大田ガレージモデルは少数限定生産。受注発表があった際には見逃さないように注意しましょう。

ゼブコ)クオンタム オーシャンマークカスタム 初夏頃発売予定
海外で人気のベイトリールのクオンタム。日本では正規輸入されていないので知名度の低いリールですが、やや大型ボディの剛性はバッチリでゲームフィッシングを意識したドラグ性能も秀逸です。
類似モデルとしてシマノのクラドをイメージして頂けるとサイズは分かりやすいかもしれません。オーシャンマークのダブルハンドルやシングルハンドルがついてお求め安い中堅機種になる予定だそうです。

夏以降も面白そうな企画を耳にしております。フィールドへの意識が非常に高いメーカーなので今後もきっと良い製品を送り出してくれることでしょう。

フィッシングショーより新商品レビュー【電動リール系】

2013/02/05

今年は2月1~3日で行われた『フィッシングショーOSAKA2013』。
50回目を迎える今回は大盛況だったようで3日間で5万5千人以上の人が訪れ、前年比107%にも達したそうです。
今回はフィッシングショーにてTwitterで紹介した電動リール系をご紹介。カタログ等で数値は調べられるので感想や小ネタを中心に綴ります。

SHIMANO

・ビーストマスター3000 6月発売予定
電動丸9000ビーストマスターと同様にブラシレスモーターを採用し、大幅なパワーアップを遂げた新生「ビーストマスター3000」。
既にブラシレスモーターを積んだ9000番は発売以降一回もモーター故障で修理に持ち込まれていない程の強靭さ!(アフター担当者談)
今までのモデルではスルメイカの「電動直結釣法」は3000では対応しきれず、FM3000MK以降もメーカーとしても4000番をすすめざるを得なかったそうです。

ブラシレス構造はモーターの長寿命化にも貢献しているので、旧来品をオーバーホール毎にモーター交換(パーツ15,000円)していた方にはお徳かも。
またフォースマスターより採用されたヒートフリーシステムⅡは前作より12%の放熱量アップ!(開発者談)熱ブレーカーも作動しにくくなりました。

カウンター機能も強化され、探見丸通信機能で水深をリアルタイム表示可能。さらにアキュフィッシュのタナ表示も備えています☆

ちなみに、パワーやフィーリングの細部に関しては、発売までに展示品からさらに調整されるそうです。

定価は11,5000円ですがパワーや剛性面などを考えれば決して高くはないでしょう。発売が待ち遠しいですね。

 

・フォースマスター400 5月発売予定
400サイズが初のフルモデルチェンジ!手にしっくり収まるサイズは勿論のこと、見えないところにも工夫が多数施されています。
外観の最大の特徴は「スマートダイヤル」と呼ばれる電動巻上げの変速機構。それを最大限活かす「スマートクラッチ」は左側を大きく抉った形で成型されているので、左手でのダイヤル操作が行いやすくなっております。またクラッチ下部も凹みをつけて片手で押し上げて戻せるので、左右どちらでも片手で操作が可能な作りです。チョイ巻き機能も備えているので右手でロッドを持ちたい人にもお勧めできます。
そして実機を持って印象深かったのが軽量と剛性の両立。
CI4カーボンボディと金属パーツを多用することでかなりカッチリしています。クラッチを切ったときの独特の剛性感はぜひ皆様にも体験して頂きたいものです。
モーター周りは外からは見えませんがアルミ材で囲い放熱性も向上。数値のパワーは上がってないように見えますが、高剛性ボディによってスペック以上のパワーを体感できるでしょう。

・探見丸CV-FISH 4月発売予定
3代目となる探見丸。前作のCVから外観上の変更点は「ボタン変更」と「反射を抑えた画面の搭載と液晶の小型化」。本体価格は7000円下がるも、コードは専用化され値段は4000円に。Y字の通信コードも廃止されました。

 「CVをアキュフィッシュ化している方は早急な購入は必要ないでしょう」と言われましたが、じっくり見れば新型だけにほしくなる機能が搭載されています。
もっとも注目するのは「電動リールナビ」と呼ばれる電動リールの状態を表示する機能。これは大物ファイトやスルメ電動直結釣法では非常に重要な機能で、電動リールの温度や電流レベルがグラフにて表示されるようになります。これがあれば今まで勘と経験に頼らざる得なかった電動リールのパワーセレクトをよりシビアに設定することができ、ファイトの短時間化によるバラシ防止や手返し向上が望めます。
まだ探見丸を持っていない人には十二分にお勧めできるモデルとなっております。

DAIWA

・シーボーグ150J/L/DH/DH-L 3月~6月発売
一昨年、DAIWAより300番の左巻き電動リールが発売されたとき「150番で左だったら・・・」と多くの人が思ったことでしょう。もちろん300番の左モデルも好調に売れましたが、ご購入される方も「もっと小さい番手で左だったら・・・」「片手で使う釣り物にこそ小型の左巻きがほしい」との声が聞かれました。
それらの意見を受け止め、じっくり開発されて発表されたシーボーグ150J。300番クラスのモーターを搭載して異次元のパワーを獲得!1月放送のザ・フィッシングでは久里浜~剣崎沖のマダイ釣りで掛かってくるワラサを難無くいなし、昨年末に釣具店中心に行われた実釣会においてもライトヤリイカにてその実力を発揮したそうです。
細いPEラインがメインとなるので回転性のよいシンクロレベルワンドで落下速度向上と摩擦ダメージを低減。ドラグ性能はシングルハンドルは最大力を重視し、ダブルハンドルモデルは設定幅に重視した使用。これによりハンドルへのシャフト長が変わるので、シングルハンドルをダブルハンドルに交換はできますが、ダブルハンドルをシングルハンドルに交換することはできなくなっています。
これから盛期を迎えるマルイカはもちろん、リールサイズ以上の大物にも!「スモールモンスター」と呼べるパワーを今年の船上にて目にする機会が多そうです。


・マグマックス500 6月発売予定
業者日ではあまり注目されていなかったマグマックス500。旧来のフレームにハイパワーモーターを積んだだけに見えるのかもしれません。しかしそのパワーは凄まじく、今年の電動リール市場のダークホース的存在です。
まずはパワーですがこのリールの最大巻上げ力はなんと92キロ! リチウムバッテリーを接続すると102キロにも達します。またDAIWA製にしては珍しくスプール内にモーターを搭載するので、スプールは大口径化され一回転のライン放出量もまずまずです。もちろんスムーズな落下のシンクロレベルワンドを搭載しています。
価格面でも先に登場した300番同様にコストパフォーマンスに優れており、回遊魚シーズンの人気も出るとなりそうです。

オニカサゴ飼育より見えた実釣のヒント

2013/02/04

数年前にオニカサゴを飼育していたことがあります。約半年ほどの期間ではありましたが、釣りに使えるヒントを十分に得ることができました。水槽で見せたオニカサゴの素顔とは?

注意:少数個体の飼育記録ですので参考程度にしていただければ幸いです

沖ノ瀬で捕獲した28センチの個体

きっかけは家族からの「オニカサゴの活け造りが食べたい」との要望。これを受けて三崎えいあん丸に釣行し捕獲するもののインフルエンザでダウン・・・。これにより一時保管の為に入れた水槽より飼育は始まりました。

基本的に無警戒?

当初は飼育する気はなかったので海水魚水槽に水合わせも無しに入れてみたところ、他魚の食べ残したモエビを見つけ一気に吸い込み食べたのです。水槽に移してから僅か2分ほどでの捕食。
数時間前までは沖ノ瀬140メートルにいて、クーラーに入って車で輸送され、水合わせも無しに水深40センチ水温18℃に入れられる。通常これだけのストレスを与えれば相当弱る上に、しばらくは絶食状態になるものです。
エサも多いとは言えない深い海底にいると、目の前を通り過ぎるエサに何でも食いつく習性を持つのは理解できます。しかし、これだけの変化の中ですぐさま捕食行動を起こしたのには本当に驚かされました。

毎分1回転

すぐさまエサを食べたことにより予定外の飼育はスタートしました。メインに生きモエビを与えながら様子を見ていると、特徴的な捕食を見てとれます。
オニカサゴは視覚でモエビを捕らえると、まずはその向きに回頭します。胸ビレと腹ビレを起用に使いながらまるで歩くように。ゆっくりとした動きは毎分1回転ほど。これで向きを整えると捕食体制に入ります。

ロケットスタート

モエビを射程に収めると僅かに身体を縮めるような動きを見せます。まるで猫が獲物に飛びかかる際の動作のようです。すると猛烈なダッシュと共にモエビに近づき、大きな口で一瞬に吸い込みます。ダッシュから捕食までは1秒も掛かりません。吸い込み動作がブレーキにもなるようで獲物の位置より奥に進むこともなくストップしました。これならば障害物に衝突し無駄に傷つくこともないでしょう。
また大型のモエビを投入すると同様に襲い掛かりますが、一口で収まりきらないと数秒間咥えてから首を振るように口内に押し込んでいました。

流れの方向へ

エサを与えながらも他にも色々と実験を継続。ポンプを使用し水槽内に意図的な水流を設置します。
するとオニカサゴはしばらくするとその方向に向きます。何度か設置場所を移動しても10分前後でその向きに向くようです。
普段はエサとなるものが潮上から流れてきたり、潮上に向かって泳いでいる為なのでしょう。
流れている間は自分の後方へエサが流されていっても、エサを追う素振りは見せませんでした。

エサの好き嫌い

与えるエサもモエビや小魚などの生きているものから、サバやイカの切り身など。様々な種類を用意。
エサに関してはまず動くものでなければ興味を示しませんでした。切り身エサは落下途中や紐で動かせば食いつきますが沈むと完全に無視されます。
またエサのサイズは長さよりも太さを意識しているようで、細くても長いものは食いますが太いものは狙いはするもののほとんど襲いませんでした。
自然界で悠長にエサを判断する時間などないはずですから、瞬間的に襲えるか判断する太さがあるのでしょう。

実釣へのヒント

こうして観察しながら実釣でのアタリが増えるヒントを探る期間は半年に及びました。
潮流の有無によるアタリの増減については、流れている場合は各個体が同一方向を向くことでエサを発見できる確率が高まるのでしょう。オニカサゴがエサを意識できるタナで少々停止して焦らし、その後に落とすと食いやすいようです。
逆に潮が流れていなければ各個体はバラバラの方向を向いていると考えれれます。バラバラに向いた個体はエサに気づいても、向きを直してから襲うまでの間を与えなければなりません。大きく動かすよりも目の前で僅かに動かす程度で十分なのでしょう。
またエサのサイズでは太さを調整することで、ある程度なら狙うサイズを絞ることもできそうです。

半年間の成長

約半年間飼育したオニカサゴでしたが最後は水温クーラーの故障によって亡くなりました。飼育水温は18℃で死亡時の温度は27℃。海底での生息温度はかなり低いはずですから3℃前後でも恐らく耐えるでしょう。輸送における目安温度として氷ペットボトルは入れておいたほうがよいようです。
様ざまなエサをあたえ、飼育水温も生息域よりかなり高い状態だったでしょう。参考値ですが飼育開始より約2センチ成長していました。「大鬼」と呼ばれるサイズまで成長するには長い年月を要するのは間違いなさそうです。小型は放流し、大切に釣り続けてゆきたいと改めて感じさせられました。