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‘釣行レポート’ カテゴリーのアーカイブ

超大型も回遊!近海キハダ・クロマグロ

2011/10/14

今年はマグロの当たり年!?近場の釣り場でも100kg級が飛び跳ね、一度ナブラが発生すれば海面が真っ白になるほどの群れの規模。こんな年があったでしょうか? 相模湾・伊豆南沖にてそれぞれ大型のキハダマグロ・クロマグロが楽しめます。

大型狙いに実績抜群!ルアーキハダ

過去に例の無いほど大型キハダマグロの釣果に沸いた相模湾。水温の低下と共に釣果は下降線を辿りはじめましたが、まだまだ50kgを越す大型の確率は残されています。
キハダの群は初期より偏食傾向が出てきており、大型ナブラでバシャバシャやっていてもパターンが合わなければ全く食わない事も多々あります。
現時点では14cm前後の沈下系に分があり、ナブラに投げ込んでフリーまたはテンションフォール。またはアクションを抑えたストレートリトリーブが攻略パターンです。ある意味、初期のダイビングペンシルよりもアクションは簡単で、運任せの要素が大きくなっているので初心者でも大型キハダを食わせるチャンスは十二分にあります。
ただし、タックルバランスは万全でないと大型は勝負にならず、沈下系ルアーはサメのヒット率も高いので、その辺りは多少覚悟して挑むべきでしょう。

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これから本格化!コマセキハダ

今までルアーでの釣果が多く、歯がゆい思いをしていた餌釣り師の皆様には朗報。30kg前後までのキハダはコマセにも口を使いはじめました。9月中旬頃よりカツオ船にて「ラインを全て引き出された」「リールが煙を噴いた」などの事態が確認されはじめ、平塚庄三郎丸では先月遂に19kgのキハダが浮上!その後もポツポツとラインブレイクの情報が聞かれ、10月3日には、ちがさき丸で32kg、4日には庄三郎丸で33kgと24kgがしとめられました。
餌ではカツオ・キメジ船にて狙い、大型キハダを積極的に群を追うことは希です。しかし大抵の場合はルアーマグロ船が見える範囲で釣るので、船下に入ってくる確率は十分! カツオの食いがポツポツ程度に低下した時に掛かってくることが多いようです。カツオとキハダは同じ箇所で掛かることが多いですが専門に狙うなら「タナは40~50m」「縦にコマセの帯を作る」「オキアミは目一杯つける」など押さえるべきポイントがあります。掛かってからはパワーもスピードも桁違いなので遊動天秤も有効です。最近ではカツオ船で狙わせてくれる場合も多くあります。周りの協力無しにしとめられる獲物でもないので、専門で狙う際には必ず船長や両隣に伝えておきましょう。

釣り・食ともに最高峰!クロマグロ

釣果の下がりだしたキハダに対して釣果が上昇しているのはクロマグロ。水温が25℃まで低下してきたこともあって、今までポツポツ程度の釣果だったクロマグロたちが一隻で複数本ゲットも当たり前の状況になりました。
目下サイズは50kg級が中心で、中には60号ハリスを一瞬で引きちぎる大型も回遊中です。現在マグロが追っているエサは小型のソーダガツオ。故に群の移動が早く、ルアーで追い回すよりエサ釣りで来そうな位置を流すほうが確率は高いようです。回遊しているタナは40~60m前後。エンジン音を嫌っているようで船下通過時は若干下がる傾向にあります。

・餌釣り
活サバを付けての完全フカセが一般的。最近では回遊層に合わせてPRノット部などに錘を付けるパターンも確立されてきました。当たりがあったら30~50m走らせてからドラグを入れて合わせます。ファーストランは強烈でもクロマグロは意外に簡単に寄ってきます。しかしスタミナを温存している場合が多いので水面付近に上がっても油断は禁物です。

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解体サービスつきの船宿も!

やっとの思いで釣り上げた大型マグロ。大きな感動を得るもすぐに直面する解体の手間。慣れないと大作業となりがちなマグロの解体ですが、一部船宿ではサービスの一環としてきれいに捌いてくれます!大きなマグロをそのまま持ち帰るのもインパクト抜群ですが、捌かれて柵取りされたマグロのほうが家族受けも良いでしょう。帰ってから配りに回るのも楽々♪ 最高のファイトと最高の食味を味わえるのもマグロ釣りならではですね!

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高水温を好むキハダは例年10月一杯、クロマグロはサンマが南下するこれからがベストシーズン! 回遊魚は情報の鮮度が重要です。チャンスが訪れたら迷わず釣行しましょう。

秋の大物!東京湾ワラサ好調

2011/09/22

今期もコマセについて大いに盛り上がっている剣崎沖のワラサ。特に今年は太っており食味も抜群!強い引きで船釣り屈指の人気を誇る回遊魚を狙ってきました。

剣崎沖に回遊中!

現在の釣り場は剣崎沖と久里浜沖。今回お世話になったのは松輪の成銀丸。大型船2隻を含めた4隻で乗合・仕立に対応し、船着き場からも近い船宿です。マダイ・ワラサ・イサキなどのコマセ系からイカ・カワハギ・ライト深場など四季を通して様々な釣り物を楽しませてくれます。
当日もワラサ船は4隻出し! レンタルタックルも完備され、初心者でも気軽に楽しむことが可能です。

港での注意点

関東屈指の出船数を誇る松輪江奈港。大型駐車場はあるものの、ワラサの時期だけは時間ギリギリでの到着は厳禁です。当日は平日にも関わらず4時(出港2時間前)の時点でほぼ満車になるほど。土・日・祝日ですと3時がボーダーラインです。
松輪の出船スタイルは独特で、船や船宿にエサや氷は置いていません。ぜひ、船宿や船での支払いの際に、コマセの購入方法を聞くようにしてください。

ただし、オキアミの使用できる量は1人3kgまでと規定がありますので、それ以上持ち込むことはできません。受け取ったオキアミブロックはしっかり凍っているので、自分のものであるよう目印を工夫して(なくなるトラブルも多いようです)漁協前のプールや船のバケツで溶かし、すぐに使えるようにしましょう。松輪のオキアミは網袋付きなので溶かすのは簡単です。

船の位置は替わりますので、自分の乗船する船が「何処で何丸で何号船」なのかは確実に把握しておくことが重要。そうしないと混雑した広い港で苦労することとなります。

この時期は出入港時に「ワラサ渋滞」と呼ばれるほど!凄まじい盛況です。

釣り場到着までの準備

5時半には岸壁を離れ港前に浮かぶ各船。そして6時と共に一斉にスタートし釣り場を目指します。50隻以上の船がレース状態となるこの光景は松輪ならでは。なかなか迫力のあるシーンです。速い船ほど良い根や反応に入れやすくなるので各船とも飛ばします。
それだけに注意が必要なのが釣り座周り。不安定な物や軽い物を置いておくと落下したり吹き飛ばされたりします。コマセバケツなども釣り場に到着するまでは内側に入れておきましょう。また、このとき実に多いのが仕掛けのトラブル。長いワラサのハリスをそのまま床に垂らしておくと絡むばかりか、流れてくる水バケツなどの重量物で潰され傷つき、朝一のチャンスから切られるトラブルにみまわれます。ですので、ハリスは出船直前に伸ばして癖をとったらスプールシートに巻いてトラブルから保護しましょう。

朝一はチャンスタイム

港から約10分。朝一は剣崎沖からスタートです。減速したらビシにコマセを詰め、ハリスを伸ばしてエサを付けてすぐに投入できる状態で待機します。ワラサ船での指示タナは上からのビシ位置指示。これはハリス6mを基準としているので、もし長さが違うのならタナを修正しましょう。ワラサの魚探反応は底から5mにかけて出ることが多く、活性が高いときほど上がり、低いときほど底に貼り付いています。
やがて反応を捉えて減速し、投入合図が出されました。いよいよスタートとなります。釣り方のセオリーは指示ダナに対してハリス分下ろし、ハリス長の半分の位置と指示タナまで戻したところで、それぞれコマセを振りアタリを待ちます。すると朝一のチャンスタイムは次々とロッドが海面に突き刺さってゆくでしょう。
次第に大船団が形成されて各船からコマセが撒かれるので、早いうちが勝負です。ここでどんどん数を稼ぎましょう!

効率化で手返しアップ

朝一は船内複数本ヒットが当たり前のワラサ釣りでは船内お祭り騒ぎとなります。強い引きを味わいながらヤリトリを楽しむことが、この釣りの醍醐味といえるでしょう。ただし、混んでいる船上はオマツリも多発し、ゆっくり釣っていては船内全員に迷惑をかけることになりかねません。手返しが数の差になります。掛けて素早く上げるコツ、また隣同士で必須となるタモ入れを解説してみましょう。

・ポンピング不要
マダイ用の流用など弱いタックルなら仕方ありませんが、しっかりとワラサ用タックルを使っているのならポンピングは不要です。引きに対抗できるよう腹にバットエンド(竿尻)をあてて、ロッド角度を50°前後に保ちゴリゴリ巻き上げます。ハリス8号以上でロッドのしなりがあれば、これで切られることはほとんどありません。ポンピングをするとリールを巻きとる際の緩みでワラサが反転して走られる事が多く、オマツリを発生させ手返しを遅らせる原因となります。

・タモ入れの注意点
ワラサはそれなりのサイズなので最後はタモ入れが普通です。この時の注意点として「網は海中に入れない」「魚を追い回さない」が鉄則。素早くすくったら釣った人へタモを渡しましょう。また自分がタモ入れしてもらうときはハリスを緩めず魚を誘導し、網に頭が入ったら緩めて奥まで誘導しましょう。またオマツリ状態で上がってきた場合はワラサを先にすくって、オマツリ解きに入ります。声をかけ合ってだれとオマツリしているかを見極め、海面に近い方から順次解いてゆきましょう。

常連さんのテクニック

どんなときでも他の乗船者に差をつける。常連者には通い込みによって育まれた技があります。今回の乗船でもそのような技を垣間見ることができましたのでご紹介しましょう。

・ゴムクッション不要
ワラサで標準装備ともいえるゴムクッション。ハリスを保護し急な突っ込みをかわすアイテムです。ですが慣れれば不要とのこと。その理由は「合わせが甘くなる」「専用ロッドは角度を保てばクッション性は十分」「手返しが遅くなる」とのこと。クッションの伸縮性はハリスを守りますが反転の隙も与える要因となるようです。

・短ハリス&大型ハリ
コマセ釣りでは付けエサとコマセに同調したときが最も食う確率が高まります。しかし長ハリスでは同調するまでにタイムラグが生じます。そこでハリスを短くし同調までのタイムラグを減らし、すぐに食わせてゆきます。
また通常よりも一回り大きいハリを使用することで掛かりを深くし、不意に掛かるブリ級にも完全対応。ゴムクッションがないので太軸でも深く確実に刺さります。

・タモ入れ不要
ワラサのサイズは最後はタモ入れが普通です。ですが常連の方はガンガン抜き上げます。これはタモですくうとハリやハリスが網に絡み、手返しを遅らせる要因になるためです。水面でのバラしが怖いところですが、見ているとほとんどバラさず抜き上げてゆきます。これはハリがしっかり刺さっているためで、先述の2項目が大きく影響しています。

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このような事の積み重ねが最終的に大きな数の差となってあらわれます。実行して直ぐに成果を残すことは難しいと思いますが、効率化を図って釣果を伸ばしてゆきましょう。

竿頭のコマセワーク

常連さん達がどんどん数を重ねる中で、その中でもズバ抜けた釣果を上げたの石田さん。成銀丸でもトップクラスの腕前で、過去に『達人さんのナイショの 引き出し』のコマセマダイにも出演されています。
石田さんのコマセワークはコマセの塊を縦に配置し、ワラサを下から突き上げさせるように食わせます。ワラサはコマセの密度の高いところに突っ込む魚なので、下から見ると縦に連続したコマセの塊は一つの非常に濃い塊に見えるのかもしれません。これと先のテクニックで当日も早揚がりながら13本の釣果を上げられました。

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剣崎・久里浜をまわって早揚がり

剣崎で2時間、久里浜で2時間とまわって船中全員釣果で1~13本。私も7本の釣果を上げることができました。暑くなって食いも落ちてきたので船内意見一致で早揚がりです。
今年のワラサは太って型揃い!脂も乗って、群も大きいので釣っても食べても楽しめます。出船港も多いので思い思いの場所から狙うことができるでしょう。秋の代表的回遊魚ワラサは今がチャンスです!

松輪 成銀丸
℡046-886-1719
コマセワラサ船 8500円(コマセ・氷別)

[タックル]
ロッド:マッドバイパースティング240M
リール:電動丸4000HP
仕掛け:ステン缶L80号・カモシ天秤・カモシライン
ハリス(フロロ)8号6m・ヒラマサ針14号

都心の釣り堀で楽しむ 繊細&豪快の釣り

2011/09/06

全身全霊をかけて挑む大物釣りもいいですが、「安・近・単(短)」安く安全に・近場で・簡単に楽しめるのが釣りの魅力。船釣りも楽しいですが、初心者や小学生以下の子供を連れて行くには不安な人もいるでしょう。そんな方でも簡単に挑戦できる釣り場が都会の真ん中にオープンしました。

品川駅から徒歩3分の釣り堀がオープン!

品川駅の目の前のSHINAGAWA GOOS内に今月9月1日にオープンしたばかりの「品川フィッシングガーデン」。ホテルのプールを再利用した釣り堀で、品川駅から徒歩3分のアクセス。営業時間も平日11~23時・休日10~23時で、ショッピングの合間や仕事帰りに楽しむことができます。
道具はオールレンタルできるので手ぶらでOK!区分けされた池にタナゴとコイが放されており、繊細&豪快な釣りが楽しめます。タックルの持ち込みも追加料金を払えば可能で、特に繊細さを極めるタナゴ釣りでは自前タックルは非常に有利となります。
釣り場は野外ですが屋根がありますので多少の荒天は大丈夫!筆者の釣行日も台風でしたが、屋根の下で濡れることなく楽しむことができました。

繊細の極み タナゴ釣り

この釣り堀での売りはタナゴ釣りが楽しめること。釣りの対象魚としては最小となるタナゴ釣りは繊細そのもの。微妙なアタリをとらえてハリ掛かりさせるテクニックはエサ取り名人の異名をもつカワハギを上回るほどです。
近年は河川・水田の整備により都内近郊での釣り場は大幅に減り、加えて猛暑・台風・豪雨などにより釣りが成立しない状況も多々あります。それが都心の真ん中で楽しめるとは嬉しい話です。
さて、この釣りのポイントはエサ付けと合わせの2点。口が小さい魚だけに手を抜くと本当に掛かりません。

・エサ付け
配られるのは錬りエサ。これを小さく丸めて付けます。そのサイズはゴマ程度でハリ先を覆うように刺すのがポイントです。大きすぎてはつつかれるばかりでハリ掛かりせず、小さすぎては僅かにつついた程度でエサが落ちてしまいます。この調整が難しいところも魅力といえるでしょう。

・合わせ
「ウキに変化が出たら合わせる」が基本ですが、それはエサ付けが完璧にできている場合の話です。特に初心者には難しいことでしょう。そこで確実に掛けるのであればウキが引き込まれてから合わせるようにしましょう。これならば見逃すアタリは多いものの、合わせればまず掛かります。

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これらを抑えられれば十分に楽しむことができます。また注意点としてタナゴは生命力の弱い魚です。手で掴んで強引にハリを外しては弱ってしまいます。バケツに一本の糸が張られているのでコレをハリ外しに利用し、魚を大切に扱いましょう。
またタナゴは日中に行動する魚なので20時を過ぎると極端に食いが落ちるようです。楽しむなら昼から夕方をメインに狙いましょう。

豪快にロッドを曲げろ! コイ釣り

淡水での繊細がタナゴなら豪快はコイでしょう!大きな魚体を活かした力強いパワフルな引き味はこの魚ならではです。この引きを延べ竿で受け止め、じわじわと時間を掛けて浮かせましょう。

・竿を立てる
コイを釣る上で重要なのは竿を立てること。引きが強い魚だけに時に思わぬ力で引き込まれる事もあります。しかし、ここで竿がのされて直線状になってしまっては確実に切られるだけです。魚の引きには竿の弾力を最大限に活かすことが鉄則。竿の角度は保って、強い引きは体の動きかわしましょう。

・ネットに誘導する
コイ釣り最後の締めは玉網入れです。水面で空気を吸わせて弱らせたコイを滑らせるように誘導し網に入れます。このとき初心者が行いがちなのが網で追いかけること。弱っているとはいえコイも網が迫ってくれば逃げます。網で追ってくればそれだけ抵抗は増え、時間も掛かるのでバレやすくなります。そして釣り堀でコイを水面で暴れさせると飛沫が飛散し周りの釣り人の迷惑になりますので注意しましょう。

大きく力強いコイは特に子供に大物釣りを体験させるには最適です。アタリもタナゴのような繊細さはないので掛けるのは簡単。特にオープン直後はスレていないので入れ食い状態を楽しめます。コイは夜間でも盛んに餌を食べるので遅い時間でも大丈夫。仕事帰りに程良い引き味を堪能するのもよいでしょう。

今後は施設も充実に

現在はオープン直後で釣りがメインですが、いずれ「金魚すくい」や「BBQ」も楽しめるようになる予定だそうです。都心の釣り場は入門に最適、本格的な釣りへの足掛かりとして遊びに行ってみてはいかがでしょう。

品川フィッシングガーデン
℡/070-5561-8289

今期も好調!駿河湾カツオ&キメジ

2011/08/16

5月末ごろよりルアーでは釣果の出ていた駿河湾のカツオ。そのカツオがいよいよ本格的にコマセに口を使い始めました。更にキメジも合流し、コマセのカツオ釣りで駿河湾は大いに賑わっています。

コマセ釣り開幕

遊泳速度・動体視力にも優れたカツオは回遊初期からコマセにつくことは希です。大抵はイワシ追いから動きの鈍いシラスを食うようになり、コマセにつくようになります。駿河湾で非常に高い人気を誇る釣りもので、コマセについて釣れ始めればほとんどの船宿は満員御礼。平日でも大船団が形成されるほどです。今回お邪魔したのは田子ノ浦港。16名の釣り人を乗せて湾央部を目指し出港しました。

カツオ&キメジのタックル

高速回遊魚のカツオやキメジの引きは強烈そのもの。それなりに頑丈なタックルでなければ破損することもしばしば。しかも人気が高いので平日の船でも満船となることが多々あります。この条件で釣果を上げてゆくにはそれなりのタックルとオマツリを最小に止める技術が必要です。

ロッド
グラス系2m前後の青物ロッド。できれば強度に優れたワンピースのものが望ましいです。長すぎるものは振り回されやすく、短すぎると船底を擦られます。

リール
トルク、ドラグに優れた中型両軸リール。魚が顔を向けたら躊躇なく巻き上げることが重要なので、剛性に劣るようでは魚に良いように走られてしまいます。また不意に掛かる大型キハダマグロにも対応できるドラグが搭載されていれば、千賽一隅のチャンスも十分挑むことが可能です。

ライン
PE8号200m以上が標準となります。少しの劣化がラインブレイクに直結するので、釣行前に劣化部分はカットしておきます。ワンシーズン越したものは見た目以上に傷んでいるので新しいものを用意しましょう。太さは魚の引きよりもオマツリの劣化対策のものです。最低でも6号以上は巻いておきましょう。

仕掛け
天秤:40cm前後、ビシ:L80~100号、ハリス:フロロ20号・ナイロン24号2~3m、針:ヒラマサ14号~18号 が標準です。
頑丈さが需要。天秤曲がり、ビシ割れ、ハリス切れなどざらにおきます。多少荒い扱いにも耐えられる強度のものをロストを見越して用意しましょう。特にハリスはオマツリ等で縮れると極端に食いが落ちるので、余裕を持った数を用意し違和感を感じたら即交換が鉄則です。

移動中の留意点

出港すると予定海域到着までの航行時間がアナウンスされるので、移動中はキャビンや船上でゆっくり休んで疲れをとりましょう。そして海域到着時刻の10分程前には釣り座に戻り、コマセを詰めるなどの最終準備を進めます。回遊魚の中でも特にカツオは移動が速く、投入アナウンスと同時に投入してないようではとても追いつけません。いつでも投入できる準備をしたら船長のワッチ(群探し)に協力しましょう。また、移動途中に急に加減速する事があります。これは群の捉える予兆であることが多く、直後に加速するようならば直ぐに席へ戻り、投入準備をしておきましょう。

魚群発見!いざスタート

港を出て1時間。予定海域は石花海ですが急に船の挙動が変化しました。席へ戻り周囲を見てみると、鳥が方向性を持って飛行し、水平線の彼方にうっすらと鳥山の姿が・・・。それを発見すると船は猛然と加速!各自、コマセ・付け餌の最終確認を行い投入に備えます。
目標海域では既に船団が形成されはじめ、中には取り込みを行っている船も!素早く船団を回り込み、投入位置を探す船長。船内のテンションも急上昇!いよいよスタートです。

「どうぞ!15~20m!!」

威勢の良いアナウンスと共に各自一斉に投入します。カツオを食わせるコツは
・高密度のコマセの塊を出すように鋭く短くシャクる。
・オキアミは口に入りやすいよう一匹もしくは抱き合わせでコンパクトに刺す。

と、いったところ。コマセボールを横に並べてそれに突っ込ませるイメージです。タナへついたら鋭くコマセを2シャクリ!そしてコマセと付け餌が同調した瞬間に「クン、クン」アタリ到来♪ ガシっとアワセれば「ズドン!」と穂先が入ります。
直後に横への強引を見せる魚は本命カツオでしょう!この魚は加減速はするものの止まることはありません。オマツリを避けて素早くしとめるには「巻けるときに巻く」「ヤリトリしない」が鉄則です。一度巻き始めたらテンション・スピードを変化させずに巻き続けましょう。ポンピングも極力やめます。カツオは方向を変えようとはしますが、尾鰭を止めることはありません。隙さえ与えなければ常に頭の向きへ推進力を持つので意外に簡単に浮かせられるのです。水面へ浮上したのは4kg弱の良型!ハリスを手繰って水面に頭を出させてしまえば、もう走ることはできません。焦らず玉網に誘導し、スムーズにすくいましょう。
船内では「バタタタタ・・・」とカツオが船板を叩く心地よい音が響き、各自が隣同士で協力しあって玉網入れを完了させると、船も再び魚群を先回りすべく走りはじめました。

今度はキメジ

続いて反応を捉えて旋回すると「20~30m!どうぞ!!」とのアナウンス。このタナ指示にピンときて、30mで縦を意識しコマセをシャクり、上方から被さるに同調させると「ドスン!」とヒット! 硬めに締めたドラグを引き出し、真下へと突っ走ってゆきます。先程カツオよりも増した重量感と、やや間隔を空けて走る引きはおそらくキメジ!カツオと同様に隙を与えず巻き上げますが、当然抵抗はカツオ以上。時々ドラグを滑らせる走りをいなして浮上させます。手繰ってくると見えたのは5kg強のレギュラーサイズ。キメジは玉網を非常に嫌い、多少余力を残して上がってくるので要注意。網を海面に浸けず、旋回させてタイミングを計り、スムーズに玉網入れを決めましょう!

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魚が嫌う釣り方に注意

この日は群の密度も濃いようで、旋回し直せば高確率でアタリはでます。しかし、そんな状況でもアタリが出る人出ない人は必ず分かれるものです。どうして差が出るのでしょうか?

・雑なシャクリ
ただ振れば良いというわけではありません。振り出すコマセと付け餌が同調して効果をなします。しかし、それよりも重要なのは「ビシを暴れさせない」こと。コマセ釣りの大半の対象魚はコマセカゴ=ビシが左右に揺れることを大変嫌います。特にカツオ・キメジは顕著です。ビシをシャクる時は「頂点で制止」が鉄則。ビシが上方への推進力を持った状態で緩める(ロッドを下げる)と、ビシは首を振って魚は散ります。コマセが同調しないだけなら魚とのコンタクトは低確率なだけですが、短ハリスで魚がビシから逃げれば掛かることは希です。

・短ハリスの落とし穴
初心者ほど陥りやすい失敗が短ハリスの扱い。コマセが同調しやすく、魚が掛かってから取り込みが楽なのが利点ですが、ロッドの動きがダイレクトに付けエサへと表れます。これにより挙動が安定せず、食いが落ちることがあります。しかし、それよりも魚が食わないパターンにハマるのが「付けエサにビシをぶつける」こと。これは初心者ほど陥りやすく、釣れていないと周りから「コマセをシャクれ!」と指示が飛び、同じタナでコマセをまこうとビシを落とします。これによって馴染みかけたハリにビシを落下させてしまい、魚が食う間ができず通過されてしまうのです。

この2点は駿河湾・相模湾問わずカツオ釣りで良く見ます。特に初心者を連れて行く際はこのような事にハマらないよう注意して上げて下さい。

魚を食わせるポイント

では逆に他に差を付ける、更に食わせるコツはあるのでしょうか? 船長や常連さんの話しを参考に様々な釣り場で試し、効果を得た方法を紹介しましょう。

・魚に的をつけさせる
魚へのアピールで非常に効果的なのが「紫外線発光」と私は考えています。最近流行しており太陽光の紫外線を受けて淡く光ります。これを付けエサに用いたり、ビーズで使用すると魚へアピールします。
過去に2時間近く沈まないカツオの大ナブラに遭遇した際、水面でコマセオキアミと紫外線加工オキアミを同じ箇所にまく実験を行ったところ、真っ先に紫外線加工を狙って残りのコマセを食いました。数度、試しても同じ結果でしたので効果は確実と思われます。

・重量を打ち消す
カツオ用に使われるハリは頑強な太軸使用。管付針も多く重量は総じて重めです。これがオキアミコマセと共に沈めば、確実に沈降速度が速くなります。遊泳速度の速いカツオは動体視力に優れています。少しでも違和感を感じれば食いは落ちてしまいます。
そこで有効なのがフロートビーズ。近年ではマダイ釣りなどで注目されましたが、ハリの重いカツオではその効果は大きく、違和感を減らして食い気を助長します。おすすめは東邦産業の「蛍ムラソフト」。フロート効果と紫外線アピールが同時に行える優れものです。

・特船オキアミ
サバやソウダが多い際の必須アイテム。状況に応じた使い分けやコンビネーションで釣果をもたらします。一般的にカツオには「赤手」、キメジには「蛍ムラ」が効くとされますが、カラーカスタムも非常に有効です。たとえば「蛍ムラ+ピンク塗り」ならカツオ・キメジのオールラウンダー。小魚追いなら「蛍ムラ+ブルー塗り」などと、より特化させることが可能となります。詳しくは前回の「特船オキアミカスタム」をご覧下さい。

・魚種を見極め狙い分ける
両方の反応が出ているからといって単純にタナをあわせただけでは掛かる確率は高くありません。カツオとキメジではエサの追い方に違いがあります。私自身や船長&常連さんのお話や自身の経験を統合すると「カツオは横」「キメジは縦」にエサを追ってくるようです。ですのでカツオは「塊状に」、キメジは「帯状に」まいて、付けエサへのコマセの道を作るようにシャクりましょう。

他船情報も活用

魚の活性は高いようで、移動は群の回り込みのみで船中にどんどんカツオやキメジが取り込まれて行きます。開始1時間ほどで乗船者全員のクーラーに魚は入り、各自追釣すべく頑張ってコマセをシャクっています。この日はカツオとキメジの割合は3:2とかなりキメジが多い日で、狙えば簡単にキメジを掛けられるほど。それでも混成なのか単一の群なのか判断が重要です。
群の進行先へ回り込むときに他船を追い越す際に、可能な限り指示ダナと玉網入れしている魚種を確認しましょう。そして自船が投入した後に、追い越して投入する船の指示タナが最終的な決め手。追い越した船は仕掛けが沈みきるころに船下を通過する反応を指示するので、言った直後が自船の通過タナになります。カツオやキメジは一定のタナを泳ぐわけではないので、様ざまな情報を聞き取ってリアルタイムでタナを調整すれば自ずと釣果も延びて行きます。迷ったときは船長の指示するタナにあわせましょう。

大型も合流!今後も期待大

群が多少バラケることはあっても終日食い続けたこの日は船中全員釣果を早々達成し、竿頭で12本のカツオ・キメジをしとめました。筆者も先述の方法で狙い、カツオ6本とキメジ4本と満足の行く釣果となりました。釣行後も好調な状態は続き、後に大型の7kg級のカツオも合流。キメジも日毎に成長し、カツオ・キメジ共に7kg級まで出る非常に熱い状況です。
駿河湾は思った以上に近い釣り場です。首都圏から足を延ばして出かけてみてはいかがでしょう?

[タックル]
ロッド:BJSバンディットライト深場165H+B
リール:アンバサダーBG9000
ライン:ウルトラダイニーマ8号250m
仕掛け:カモシ天秤・カモシライン・ハリス20号3m(フロロ)
ステン缶L100号・ヒラマサ針16号

近海最大級の巨魚を狙う

2011/07/22

船釣りで「大物」と呼ばれるのはどれぐらいの魚でしょうか? もちろん種による最大サイズが大物といって間違いありませんが、身近な大物といわれるマゴチやスズキで60や90cm。船釣りの最人気魚のマダイで70cm。秋の代表的回遊魚であるブリで100cmといったところでしょう。
近年回遊の見られるキハダや大型ヒラマサを除けば、近海の釣りでは50~100cmもあれば十分大物といえます。しかし、その定義を軽々と突破する大型魚が外房勝浦沖で浮上し続けています。

近海最大級のターゲット

「首都圏から車で2時間弱の距離で、50kg以上の魚が狙える!」こんな謳い文句で、いま大物釣り師から熱い注目を浴びている魚がイシナギ。普段は深海に生息する巨大魚で、例年梅雨頃になると100m前後の浅場で産卵を行います。その魚体は最大170cm、100kgに及びます。
こんな巨大魚ですから狙っても船中せいぜい1、2本顔を見られればよい程度の魚です。しかし、今期の勝浦沖では「船中10本以上、全員釣果も当たり前!」という凄まじい状態になっています。

大型魚と対峙するタックル

巨大なイシナギのアベレージサイズは20~70kg。ただし極端に引きが強いわけでもなく、根に潜られるわけでもないので、一般的にはハリス30号前後で十分勝負になります。しかし、勝浦沖では話が別です。下手をするとダブルやトリプルヒットに至るほどの魚影となっています。こうなると魚を走らせることは非常に危険ですので、重量を受け止めつつパワーリフトできるだけの強度が必要となります。またエサは活きたスルメイカを使用するので、泳ぎや前アタリのとらえやすい竿先も重要です。

ロッド:2m前後の大型青物用グラス系ワンピースロッド
リール:ドラグ力、剛性に優れた大型両軸もしくは電動リール
ライン:PE10号200m以上。先糸にハリス以上の号数3m
ハリス:狙うイシナギのkg=号、1.5~2m。船宿推奨50号。
フック:高強度大型フック。スーパームツやGT-22など。
オモリ:胴付錘150号。イカ釣りと共用。

このほかエサ釣り用のスルメイカタックルが必要となります。

まずはスルメ釣りから

大型イシナギを夢見て訪れたのは勝浦興津の第二沖合丸。イシナギ狙いでは強烈な釣果を誇っており、釣行日前日には何と101kgという、ここ数年での最大のサイズが浮上しており期待が高まります。当日の乗船者は8名。私は左舷ミヨシに席を取り、定刻の4時に出船となりました。はじめはエサ用のスルメイカの確保。イシナギの釣果の善しあしが決まるといって過言ではないので気合いを入れて臨みましょう。
港より30分ほどでスルメイカポイントに到着。探見丸の表示水深は130mほど。反応もぱらぱらと映っており、十分に行けそうな気配です。しかし船が右往左往し、なかなかポイントを定めることができません。どうしたことかと首を傾げていると「速いね~。潮が3.6ノットも流れているよ~。」とのアナウンス。通常2ノットでも速いとされるので、これはカッ飛んでいるレベルです・・・。続けてのアナウンスで全員同時投入、1流し1回収と説明を受けてイカ釣りがスタートしました。
合図とともに正面へ投入したオモリは見る見る流され、ラインはトモ側へ一直線。サミングで修正するもガンガン流れて行きます。それでも何とか100m程出たところで今度は糸の出がストップ・・・。「これはサバに止めれれたかな?」と思い、ラインを張って見るとズシリとした重量感。さらに不快な振動がありません。どうやら落下途中で仕掛けを止めるほどのスルメイカの活性のようです♪ 追い乗りを期待し低速で巻いて行くと「ズン」「ズン」と重量が追加♪ 5杯くらい乗った感じで、餌確保は順調なスタートと思われました。
しかし、表層の速潮にあおられて1杯、また1杯と重量感は低下・・・。最後はオマツリするも何とか2杯は上がってきました。その後2流しも同様で1杯追加し合計3杯でイシナギポイントへ移動することとなりました。

誘いの重要性

イカ釣り場からイシナギ場までは10分ほど。タックルを入れ替えながら、仲乗りさんよりイシナギ釣りのコツを教えていただきました。

[誘いの重要性
タナ取りして置竿で放置してもある程度は釣れますが、より食わせるには誘いが重要とのこと。イシナギは最も高いときで海底から15mまでエサを追うそうで、底から5mを基準として、上下の誘いを入れて行きます。

・上方向の誘い
誘いは30秒~1分間隔に1mづつタナを上げてゆき、「イシナギにエサを見つけさせる」ために行うそうです。通常は5mほど上まで、スッと誘い上げてゆきます。

・下方向への誘い
食わせるための誘いになります。上方向と同じように30秒~1分間隔で下げてゆき、エサに気付いているイシナギの補食レンジ内に仕掛けを入れて行きます。上方向と違い、ジワリと下げると有効だそうです。特にスルメが暴れるタナが見つかればチャンス大です。

・マメなタナ取り
上下の誘いをしっかり行ってもタナが合ってなければ意味がありません。沖合丸では探見丸がついていますが、持っていない&使わない場合は最低5分に一度タナ取りしましょう。

非常に興味深い内容です。さっそく実践して狙ってみるとしましょう!

活スルメの付け方

徐々に船が減速し、70~100mの岩礁帯へやってきました。エサのスルメは3杯。イシナギへアプローチするには少な目ですが全力で挑むとしましょう。まずはエサのスルメイカをハリに付けます。生きたスルメは激しく抵抗しますので、まずは足(腕)を船に吸い付かせて動きを止め、掛けバリをエンペラ裏に、先バリをロウト側に打ちます。

バケツや海に入れて元気に泳いでいれば成功です。エンペラ裏を刺すとき軟甲を貫いてしまうと一気に弱ってしまうので注意しましょう。デッドベイトの場合は外れにくくするため、掛けバリをエンペラ裏から表へ貫き、先バリを目の間に刺します。どちらの場合も掛けバリと先バリの間は若干たるむ程度が理想。短くてイカが曲がってしまったり、長すぎてハリスの余りが大きすぎると食いが落ちてします。


※活スルメでの写真を撮り損ねたのでヤリイカで代用致します

いきなり本命浮上

船が減速し投入合図が出されました。オモリはイカと共用の150号。スルメイカをそっと海へ投入し、サミングでブレーキを掛けながら弱らないよう海底へ送り込みます。
仕掛けをタナ取りし、さっそく教わった誘いを入れて探り始めると、にわかにトモが騒がしくなっています。何かと思い覗きに入ってみると、すでに右舷大ドモで大物ファイトが始まっていました!

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仲乗りさんのサポートもあって、取り込まれたのは迫力満点の45.6kgのナイスサイズ! 大きな口、鋭いトゲなど存在感ある魚です。


この1尾に盛り上がる船内。「次は自分の番」と皆、目の色が変わりました。しかし、この日の勝浦沖は実に低活性・・・。前日までと打って変わってアタリは少なく、船長や中乗りさんも首を傾げるほど。ちょうど冷水塊が南下してくるタイミングでしたので、これが速潮と低活性の原因となったのでしょう。

うれしい外道たち

本命イシナギのアタリはさっぱりも、船内では小さな魚信とともにエサが噛じられるアタリが増えてきました。大半はミズフグの仕業ですが、明らかに違うアタリが隣の釣り師に到来!ラインを送って食い込みを促し、アタリが強まったところでフッキング!さぁ何が掛かったのでしょうか?

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浮上したのは4.2kgの良型ヒラメ!デットベイトで流してましたが、しっかり誘いを入れてライブベイトのように見せたからこその1枚といえます。このヒラメを皮切りにポツポツとヒラメが取り込まれて行きます。スルメイカを襲うだけあって最低3.5kg以上ばかり。誘いを極められればヒラメ船で冷蔵スルメを流してもいいかもしれません。他にも良型カンコも上がりました。

午前船の最後に…

お土産の根魚狙いに変更する人もおりますが、私は最後までイシナギ狙い。海底より5mのタナで勝負し続けます。
1流し20分間隔で流し変えていますが、とうとう最終流し。最後まで諦められません。タナをセットし時計を確認して穂先に視線を戻すと、何と!海面に突き刺さっています!
最後の最後で本命ヒット!ロッドを起こし止めに掛かるも、根掛かりと勘違いするような強烈な重量感です。グイグイと引っ張り、ドラグもゆっくり出されて行きます。止めて走られ、止めて走られを繰り返すと、リールのドラグレバー部は火傷するほどの熱を持ちだしています。それでも徐々に巻ける量が増えてゆき、じりじりと20mほど浮上させたところで、まさかのスッポ抜け・・・。これを最後に午前船は帰港となりました。

午後船でリベンジ!

記念撮影が行われている岸壁で、手に残っているのはイシナギの手応えと悔しさ。このまま帰るわけにはいきません! おかみさんに午後船の空席を確認すると、まだ乗船可能とのこと。急いで左胴間に乗り込み、同行者に見送られラウンド2へ突入です!
午後もイカ釣りからスタートですが、潮流は午前よりさらに増して4ノット・・・。3流しするもとオマツリで釣れたイカはわずか1杯・・・。それでも大半の人が釣れていないので幸いでしょう。
そして午前船最終流しでバラしたイシナギ場に到着。ここからが勝負です。水深も変わらず80m前後。着底し仕掛けをタナに合わせようとすると、既に左ミヨシの釣り師のロッドが海面に突き刺さっています!

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全員仕掛けを上げ、船で追跡もしながら十数分のファイトの末に取り込まれたのは52.8kg。午前船よりも一回り大きく、迫力があります。この魚はスルメのデッドベイトで食ったようで、タナ取りの動きが誘いとなって食わせることができたのでしょう。

リベンジ達成

午後船の1本目に盛り上がる船内。潮も程よく流れており、探見丸に映るベイト反応は午前船よりも濃厚です。今一度、私にもチャンスが巡ってきても良い筈です。
船は1本獲って、同じラインを流し直すべく移動の最中。この間にタックルの総チェックを行い、2流し目に入りました。着底して5m上げてタナ取り、その後1分ごとに1mづつ3m上げて、ゆっくりと落とし込み。すると一気にロッドが海面に突き刺さりました!
待望のアタリ到来。しっかりハリ掛かりさせるべく渾身の合わせを叩き込むと、午前船とほぼ同じ強烈な重量感。今度は逃すわけにはゆきません。先ほどの魚に比べてそこそこ動き、ドラグもズルズルと10mほど引き出していきます。しかし、ロッドとハリスの限界に近いドラグテンションをかけているので、次第に、ジワジワと浮き始めました。時折抵抗をみせるものの、海底から20mも浮かせれば大抵勝負はつきます。

ゆっくりと海面へ浮上してきたのは40.5kg。仲乗りさんのギャフがイシナギの口をとらえ、念願の1尾が船に取り込まれました。

釣期は7月一杯

2流しで2本の釣果にその後が期待されるも、残念ながらこれで打ち止め。午前午後で合計3本とやや寂しい結果となりました。しかし翌日より午前船で9本上がり、その後も超大型を混じえながら順調に釣果をのばしております。このイシナギ船は7月一杯までの出船となっており、チャンスは残り僅かです。遊魚で狙える最大級の大物とぜひ闘ってみてはいかがでしょう。

興津 第二沖合丸
電話:090-2328-9926イシナギ船(午前・午後)
10000円(通し17000円)

[タックル]
ロッド:マッドバイパースティング240M
リール:ティアノス20
ライン:PE10号400m+140LB3m
仕掛け:ハリス40号1.5m スーパームツ30号
オモリ:胴付錘150号