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‘釣行レポート’ カテゴリーのアーカイブ

大型を狙え!東京湾マゴチ開幕

2011/04/28

桜が咲き乱れるころになると東京湾奥よりマゴチ船の出船が始まります。シンプル&ライトなタックルで大物を仕留める快感を求めて、六郷のミナミ釣船にお邪魔しました。

身近な大物釣り

メゴチを大きくしたような体型のマゴチ。砂地に潜みエビや小魚を襲う典型的なフィッシュイーターです。「照りコチ」という言葉もあるように夏が旬のターゲットですが、シーズン初期の春も大型や数が望める季節。エサは生きエサが原則で、ハゼが釣れるようになるまではサイマキ(小型のクルマエビ)を使います。

初心者大歓迎!都心から身近な船宿

今回お邪魔したのは六郷のミナミ釣船。多摩川の六郷水門に位置し、都心からのアクセスも抜群。出船時間も7時30分とゆっくりで京浜急行線の雑色駅から近いので電車釣行も楽々です。
当日集まった釣り人は8名。出船前は恒例の安達船長による必釣レクチャーです!
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こうした丁寧なレクチャーを行うのがミナミの特徴。ここ数日の傾向と対策、攻略のポイントなど非常に濃い内容。しっかりと聞き逃さないようにしましょう。さらに船長お手製の仕掛け(無料!)や貸し竿、自動膨張式ライフジャケットまで完備されており、初心者でも安心です。とくに仕掛けは船長のノウハウが詰め込まれたこだわりの一品。初心者ならずとも一度は使ってみることをおすすめします。

いざ大貫~海堡周りへ

8人の釣り人を乗せた第八ミナミ丸。六郷水門の公園から東京湾南下して釣り場までは約50分。大貫から海堡周りの水深10~25mがこの時期のポイントとなります。海上は8m程の北東風が吹いてますが東京湾内ならば十分釣りが可能。ウネリも小さくタナ取りも問題なさそうです。ポイントに近づいてくると各自エサのサイマキを取りに船の中央へ。この餌を使いこなせるかは釣果に大きく影響します。
手にとって見ると意外と大きいサイマキ。これを弱らせないよう素早くつけなければなりません。
1.手に取ったら目の間から伸びる角を2/3ほど折る
2.目よりやや後方にある口より針先を入れる
3.黒く透けて見える急所を避け、目より目ひとつ分後方にハリ先を僅かに出す

言葉にすると簡単そうですが初めは難しいものです。わからなければ船長のアドバイスをもらい、確実に習得しましょう。
やがてポイントを定めたミナミ丸。いよいよ投入合図が出されました。サイマキをそっと海中に入れ、サミングをしながらゆっくり下ろしタナをとります。タナ取りはハリス1.5mですとオモリが海底から1m前後離れた状態が基本で、イメージは「エビが海底すれすれを泳ぐ」ように。安達船長曰く「犬のリード線を引くイメージ」だそうです。これに流速を加味し、タナを修正します。
船長は水深とあわせて潮の流速もアナウンス。0.3ノットでプラスマイナス0cmが基本で、これより遅ければタナを上げ、速ければタナを下げます。この幅は大きくても基本タナより50cm以内です。
開始の流速は0.6ノット。まずまず流れているくらいでしょう。オモリは底から80cmにセット。ロッドはやや高く水平にアタリに対して十分送り込める姿勢で待ちます。この姿勢ですと穂先を下げるだけで1.3mぐらいまでならクラッチを切らずに底ダチを取ることができ、錘を海底にゆっくり下ろせるので大型マゴチの警戒心への刺激を低減できます。

まずは定番外道から

トロトロと流す第8ミナミ丸。細かくアナウンスされる水深と流速を聞きながら2分おきにタナ取りを修正していると「クン、クン」と穂先にアタリが現れました。この引っ張るようなアタリを見せるのは、スミイカやシリヤケイカなどのイカ類。アタリがあっても針掛かりすることは希で、合わせを入れると十中八九逃げられます。
そっとロッドで感触をみて、イカと確信できればゆっくりと巻き上げを開始。この時点で周りの人にイカが乗ったことを宣言しておきましょう。水面近くでタモ取りを依頼するようでは間に合わず逃げられます。
やがて水面近くにくればイカが肉眼で確認できるでしょう。タモ入れは難易度が高く、後方に逃げるイカを潮下から掬うのが鉄則です。もしタモ入れで失敗し離されてもエビ残っていればが即座に3mほど下ろしましょう。針掛かりしてないので高確率で再乗りします。
イカの捕獲率は熟練度はもちろんですが、潮色と日照も大きく関係し、濁りがあり曇っている日は水面ギリギリでもサイマキを離しません。今回もセオリー通りに行って船長のタモにネットイン♪ ゴマ模様と先端から出す褐色の分泌液が特徴のシリヤケイカをゲットです。
イカ捕獲は助け合いです。タモ入れを任された時はぎりぎりまで網を水に入れず、逃走ルートを塞ぐイメージで掬いましょう。また取り込んだイカは水の入っていないバケツに入れましょう。墨量が強烈なコウイカ類は水を張ったバケツに入れてしまうと、たちまち墨噴水と化します。濃厚な墨は衣類につくと落ち難く、周囲を巻き込んで大惨事となりかねません。

合わせのタイミングをつかむ!

シリヤケイカがポツポツと上がるなか、ミヨシでは本日1本目のマゴチが登場。45cm程のまずまずのサイズに各自気合いが入ります。マゴチは同じような場所に固まっているのか1人アタると連続してアタることが多く、この1尾は船内にチャンス到来を知らせます。
そして私の穂先が「コツン」と明確な振動を捉えました。続いて「ココン、ココン」と連続するアタリ・・・。抵抗を与えないよう引き込み分だけ送り込んで様子を見ると「コン、ゴン、ゴン」と強めのアタリに変化。ここが合わせ時です。下げた穂先をゆっくり戻しながらマゴチの重みを感じたところで加速させてフッキング!船長曰く「針先を立てから突き刺すイメージ」の合わせが決まり、まずまずの重量感にロッドが絞られます。グイグイと気持ち良い引きをみせて浮上したのは45cm程のレギュラーサイズ。この魚はアタリから素直に食い込んでくれて助かりました。
海況や活性、マゴチのサイズによってアタリから食い込みまでのパターンは様々。いかに見分けて合わせを決められるかがマゴチ釣りの醍醐味といえます。
無事に釣り上げたらハリ外し。マゴチはエラ蓋に鋭い棘をもち、何気なく鷲掴みにすれば手のひらをバッサリ切られてしまいます。これを防ぎ素早く針を外すには濡れタオルで頭部を押さえるのが一番。しっかり押さえ込めばマゴチは暴れず、ペンチも併用すれば堅い顎から安全にハリをはずせます。

時合到来♪ タモ入れ乱舞

船中2本目の幸先良いゲット♪ この頃には潮の流速はやや下がり0.3ノットとのアナウンス。下げ一杯の時刻が近づき減速しだし釣りやすい流れです。仕掛けのコントロールも容易となれば訪れるアタリも増えてきます。そしてアタる度に「よしっ!!」「キタキタ~♪」「ハズれたぁぁぁっ・・・」と船内も賑やかになってきます。
私もこの時合にアタリが数回。イカとマゴチをそれぞれ追加。 しかし逃したアタリの1回は「ゴン!」と強いアタリの一撃でサイマキの2/3を粉砕するもの・・・。この規模は60cm級の仕業か。惜しいことをしたものです。
下げ止まりから上げ始めまでの潮のトロい時間で、船長や乗船者同士で忙しなくタモ入れが続き、60cm級のビッグワンも浮上! 初挑戦のちびっ子も見事マゴチをGETです♪
活発にアタるも潮が速い時間はアタリが遠かったことから、マゴチの活性が高まったというよりは船がマゴチが追う気になる速度で流れたといった方が正しいかもしれません。現に今回はアタリから食い込みまでが総じて遅く、いつまで引き込まないようなアタリも。「自分で駆け引きして勝負どころを見つけないと」と安達船長もいうように、若干テンションを掛けたり時間で見切りをつけるなど、工夫しなければハリ掛かりしづらい状況だったといえるかもしれません。



時合でアタリ連発!大型のチャンスもあり油断できません。タモ入れも協力し合ってすくいましょう!

一つテンヤでマゴチ狙い?

マゴチやイカのアタリがあったら、サイマキは十中八九死んでしまいます。死んだサイマキではよほど潮が流れていない限りは釣れることは希で、大抵はエビ天やクルマエビ刺身として食卓行きです。それでも勿論よいのですが、釣り人としてもう一工夫欲しいところ。そこでマダイで流行りの一つテンヤにて狙ってみます。
死んだサイマキのつけ方は一つテンヤのエビと全く同じ。釣り方もほぼ同じですが対象魚はマゴチなので底付近を丁寧に探ります。ちなみにヒット率だけを考えれば東京湾エビタイ釣法と同様にエビの頭を錘側に足を下向きにして頭部を輪ゴムで止めた方が確実でしょう。

テンヤ用のエビより一回り大きいサイマキを多少カットし装着完了。早速、投下し探り始めます。流速は0.5ノット。トロトロ流れる潮流に6号のテンヤがマッチします。道糸も0.6号と細くなり底取りは楽々。フワリと底から1mほど浮かせてゆっくり沈下させながら誘ってゆくと「コツ、コツ」と早速のアタリ! 孫針がついていることもあり即アワセを入れるとズシッと重量感がロッドを絞ります! やや引きが走り気味ですがテンヤでのヒットに気を良く巻き上げてゆくと現れたのは良型ショウサイフグ・・・・。ちょっと期待外れでしたが良しとしましょう。

水温上昇すれば期待大!

この後も船内はポツポツとアタリも続け終了間際にはサイマキ切れ。終わってみれば8人で船中10本のマゴチにイカ13杯をゲット!今回はアタリはするも難しいアタリが多く、食い込みに一苦労した感じでした。
一つテンヤは結局ショウサイフグのみ。丹念に探りましたがその後はイカのアタリだけ。結果を出せずに残念です。しかしこの間に置き竿をしていたロッドで1本ゲット・・・。なんか微妙です。
マゴチはこれから夏場に向けて浅場に接岸し、食味も旬を迎えます。ミナミ釣船店では例年6月中旬ぐらいまで狙っています。サイマキ餌で狙う身近な東京湾の大物。釣って良し、食べて良しのマゴチをぜひ挑んでみてはいかがでしょう?

南六郷 ミナミ釣船 ℡/03-3738-2639

[タックル]

リーディングXA73 205Ⅱ
ミリオネアベイエリアSP100L
ウルトラダイニーマWX8 2号
鋳込み天秤20号・ハリス5号1.5m
スズキ針17号・チモトヒューズ巻き

大物を夢見るハモノ船

2011/04/14

最盛期に入り、大いに盛り上がっているヤリイカ。そしてそのヤリイカを狙って多くのハモノたちの活性も上がっています。

ヤリイカ+αの興奮を!

ソフトに誘い、繊細な乗りをとらえるヤリイカ釣り。数を取るには技術も必要で、食べても非常においしく魅力的な釣り物です。多くの船宿が専門船を出し、平日でも満員御礼となることもしばしば。寒い季節の代表格と言えるでしょう。このおいしいヤリイカは捕食魚にとっても大変魅力的なエサ。マダイ・ブリ・イシナギ・メダイ・アラといった大型魚がこの時期になると好んで捕食します。
これらをまとめて狙ってしまうのがハモノ船。一発大物とヤリイカを同時に狙えてしまう何ともぜいたくな釣りなのです。

ハモノ狙い専門船

今回お邪魔したのは毘沙門港のS丸。ハモノ狙いで有名なこの船は片舷4名・総員8名の余裕ある人数限定によって2本竿でヤリイカとハモノを同時に狙うことができます。
当日集まった釣り人は15名。前日のハモノは不発だったもののヤリイカの好調もあって2隻出しです。このハモノ船は出船時間が7時30分とやや遅く、京急三浦海岸駅に7時10分まで送迎バスがありますので電車釣行も可能となります。

・ヤリイカ仕掛け
11cmヅノを5~7本配したスタンダードなもの。オモリは120号を用います。エサとなるメスのヤリイカを釣ることが目的ですので11cm角を中心に赤帽のコマセ角を織り交ぜソフトに誘います。サバが多いようならツノ数を減らし、投入・回収時に掛かる確率を少しでも減らすよう心掛けましょう。

・ハモノ仕掛け
胴付き型のヒラメ仕掛けのようなスタイル。ハリスは10~16号を2m以内、幹糸はハリス長+30cm前後にオモリはヤリイカと同じ120号を用います。ハリはヒラマサ系の12~17号。これを親と掛けバリの2段に結びます。固定式ならヤリイカのサイズに合わせて針間20~30cmまでを数種類作成すると確実です。遊動式なら一種類のみで対応可能ですが合わせで大きな力が掛かると親バリが動いてしまいやすいので、しっかり締め込んで作成しなければなりません。
専用の市販仕掛けは少なく、イカダイ用や巨大ヒラメ用などが流用できます。ただし東伊豆方面のイカブリ用テンビン仕掛けはNGですのでご注意下さい。

まずはヤリイカ確保

定刻に出船し、目指すポイント州ノ崎沖。港が毘沙門ですので移動時間も30分程と短く楽らくです。釣り場に到着するとウネリがあるものの海鳥が多く飛んでおり、時折方向性を持って移動しています。おそらくベイトとなる魚や、それを追う捕食魚がいるのでしょう。
反応を探しながら旋回を繰り返し、ある程度定まれば投入合図が出されます。
「水深180m。徐々に深くなってゆくから。ハモノの人は5~10m上げといて」 いよいよスタートです。ハモノ釣りは根周りを中心とした大流し。大まかにヤリイカの反応を探り、ハモノの居そうな根に沿って流してゆきます。一度の流しは15~30分程度で、時折船下入るヤリイカを拾って釣り、ハモノ仕掛けも流してゆきます。

一流し目からハモノ狙い!

合図と共に続ぞくと投入されるイカ仕掛けを見ながら私は早くも船酔い気味・・・。席取りが熾烈を極めるので、こだわると寝不足は避けられません。この体調でヤリイカ仕掛けを投入したら確実にリタイアすることになるでしょう。
船酔いは予測済み(泣)なので対応策も講じてきました。それが活ヤリイカの持ち込み。この時期は前日が荒天でないかぎり隣の松輪漁港にて活きヤリイカが販売されています。時価ですが今回は4杯で1400円。席取りで早く来ていれば購入は容易でしょう。ハモノが高活性のときはイカは怯えて釣れないことも多く、朝一のだれも仕掛けを下ろしてない状況でヤリイカを下ろせるので実に効果的です。尚、アジなどの魚系の持ち込みや泳がせは禁じられてますのでご注意下さい。
さっそく持ち込みのヤリイカを装餌。親バリを先端に軟甲を避けて刺し、掛けバリは漏斗付近に通します。針付けして親孫間のハリスが張らず緩まずならOK。そっと海面に下ろし元気に泳いでいることを確認したら沈下させ下ろします。沈降速度が速すぎると弱ってしまうのでリールのメカニカルブレーキの調整やスプールへのサミングで速度を調整しましょう。着底後は徐々に深くなる水深に合わせ底から5mにセット。後は2分おきに底を取り直してタナボケを修正してゆきます;。
仕掛けを下ろして約3分。底を取り直して5m上げてくると「グッ、ググッ」と穂先を引き込むアタリが来しました! ハモノ相手に早合わせは禁物です。じっくりとアタリが強くなるのを待ち、大きく引き込またときが合わせのタイミングとなります。その引き込みが来るまではウネリなどの揺れは全身で吸収し、魚へ違和感が伝わるのを防ぎましょう。
アタリから約30秒。ようやく強い引き込みがきました!十分に食い込んだと判断して合わせるとまずまずの重量感。がっちり針掛かりしたようです。最初の抵抗は重く移動距離の短い抵抗。速さはあいのでブリ系ではなさそうです。底付近から引き剥がし、ドラグはやや緩めに巻き上げに入ると最初の抵抗も薄れて重さばかりが目立つようになってきました。実にイヤな予感がします・・・

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やっぱりサメでしたか・・・。ハモノ釣りでは定番外道。底付近に多く、底を取り直した際にイカに気付いて追ってきたのでしょう。一流し目からガッカリですが気を取り直してゆきましょう。

イカの乗りも渋く・・・

私がサメを釣った最初の流しは船に取り込まれたヤリイカは0杯。思った以上に渋い状況となっているようです。2流し目よりポツポツとヤリイカが乗り始めるも単発ばかり。上がってくるのはエサとしては大きいオスのヤリイカ。人間が食べるにはよいですが微妙な感じです。
この状況を尻目に持ち込みヤリイカで抜け駆けを図るも再びサメの洗礼・・・。

イカ仕掛けはサバに邪魔され2回に1回は下りない状況です。やがて体調も回復してきたのでヤリイカ釣りにも参加するもやはりポツポツとした乗り。ブランコ仕掛けの利点を利用し、1杯だけで上げずにしつこく誘っても乗って2杯が限度。それ以上を狙うと先に掛けたヤリイカまでバラしてしまいます。
悪戦苦闘を繰り返していると、やがてサバで仕掛けも降りなくなり、周囲にイルカも跳ね始めたこともあって沖ノ瀬へ移動となりました。

大船団が形成されるポイントへ

沖ノ瀬へ到着するとすでに大船団が形成されています。その数、50隻以上は確実。様ざまな港から来ているようで遙々湾奥から来ている船まで。ヤリイカ人気を改めて思い知る光景です。
移動して最初のポイントは水深150m。ここも徐々に深くなるポイントとのこと。海況も回復してナギとなり体調の不安は皆無。下ろしたイカ仕掛けも着底後して直ぐに「ズシッ!」とヤリイカ3杯掛け。素直に乗ってくれると非常にうれしいものです。サバもイルカもおらず実に釣りやすい環境ですが、そう上手くゆくはずもなく、ヤリイカの乗りはすぐに渋くなってしまいました・・・。

フグと思われたアタリの正体

正午をまわり諦めムードの漂う船内でしたが、ここで久びさにハモノロッドにアタリ到来。「コツ、コツ、コツ・・・」と噛じられる振動が穂先より伝わってきます。しかしそこから引き込むアタリが続きません。同時に同様のアタリが出た人もおりましたがだれにも掛かりませんでした。

上がってきたヤリイカは足から胴に掛けて何回も噛じられており、歯のある口の小さい魚の仕業であることは間違いなさそうです。フグでしょうか? それを見て船長より「小さなアタリだったら、ゆっくりと巻き上げるんだ。メダイとかなら、そうすれば食い込むよ」とのアドバイス。これを受け投入し直すと先ほどと同様のアタリが穂先に現れました。
さぁ勝負です! 「コツ、コツ・・・」と伝わる振動にそっとロッドをキーパーから外し、エサを離されないようゆっくりと巻き始めると「コツ、コツ、ゴツ、ゴン、ゴン・・・」と引きが強まり重みがロッド乗りました!ここで合わせるとガッチリハリ掛かり。まるでタイラバの合わせです。重量感はないものの途中で鋭い引きを繰り返しながら上がってきたのは良型のキダイ(レンコダイ)。エサのヤリイカよりやや大きい程度ですが、今までフグと思っていたアタリは実はこの魚だったのではと考えさせられる1枚でした。

ハモノ狙いは浪漫

キダイの後も同様のアタリがポツポツでるもハリ掛かりには至らず、大型魚らしきアタリもなし・・・。あわせてヤリイカも全く乗らなくなり終了時刻を迎えました。数日前はマダイ・ブリも好調だったので残念なかぎりです。
S丸のハモノ船は4月7日(木)で終了となりますが、ヤリイカはまだまだ釣れます。他船でも許可が下りれば同様にハモノを狙うことは可能です。一発大物のロマンを求めてぜひチャレンジしてみて下さい。

[ヤリイカタックル]
ロッド:極鋭ヤリイカ195
リール:電動丸3000XH
ライン:PE5号400m
仕掛け:シャインドット11cm×5本
オモリ:120号

[端物タックル]
ロッド:マッドバイパースティング240M
リール:電動丸4000HP
ライン:PE6号500m
仕掛け:ヒラマサ針16号×2、ハリス16号2m
オモリ:120号

湾奥からのアジ&ハモノ狙い

2011/04/04

アジを知らない人はまずいないでしょう。知名度も高く大衆魚として食卓に上ることも多いこの魚は釣りでも大人気。陸・船問わず様ざまな釣り方で楽しまれています。

名釣り場・観音崎沖を狙う

一口にアジと言っても、いつ、どこで釣っても同じというわけではありません。釣りのターゲットになる「アジ」は、最も一般的な標準和名「マアジ」なのですが、マアジは大きく分けて2つの系群があると言われています。ひとつは沿岸に居着くといわれる「キアジ」、もうひとつは外洋を回遊する「クロアジ」型です。前者は体高があり体色は黄色味がかっており、後者は体高が低く全体に黒っぽくみえます。

同じマアジですが、釣り人はもちろん、市場などでもキアジ型のほうが食味の評価が高く、人気があります。キアジタイプのマアジといえば、金谷の金アジを始め東京湾が有名ですが、その中でも潮流が速い観音崎沖、走水沖周辺は最もメジャーな一大アジ釣り場となっています。

湾奥から楽らく出船♪

今回お邪魔したのはN金丸。東京品川にあるこの船宿は古くから江戸前の釣り物に精通し、旬の釣り物を楽しませてくれます。その中でもアジへの思い入れはとくに強く、大漁旗までアジづくしにしてしまうほどです。
舵を握るM船長は平時は海洋大学院生として海や魚の知識を学び、休日には様ざまな海域へ釣行を繰り返している勉強家です。
湾奥品川からの出船は独特の雰囲気。オフィスビルが立ち並ぶ天王洲を横目に新幹線の走る鉄橋を抜けて、慌ただしく離着陸を行う羽田空港の脇を南下してゆく光景は平日の喧噪から抜け出してゆくような錯覚すら覚えます。

船アジの定番!ビシ釣り

到着した観音崎沖は既に船団が形成されています。その中を縫いながら反応を探す船長。適度にバラケた船同士の状態から高活性とは言い難い状況のようです。
しばらく探って反応を見つけたのか投入合図が出されました。水深80m、底から2m前後まで反応があるようです。
さて今回はこのアジをビシ釣りにて狙います。ビシ釣り(通称ビシアジ)の仕掛けは40cmほどのテンビンに、コマセカゴとオモリが一体になった「アンドンビシ」(ビシ)130号を付け、2m前後の吹き流し仕掛けを使います。エサはアカタンやアオイソメを1cmほど付けます。
一般的なビシアジの釣り方は、仕掛けを投入したら着底確認後、船長が指示したタナへ巻き上げつつ、コマセを振り出します。この場合は底から2メートル前後という指示ですので、1m上げてコマセを振り、2メートルに上げてもう一度振ってアタリを待つ、という手順になります。

細かい修正が釣果の決め手!

予報よりも早めに吹き始めた風に船も押され気味。ウネリも大きくなってきました。揺られ流される状況で何もしないようではタナはボケ気味になりアジも食ってきません。
ここで重要なのが修正作業。船が流され道糸に角度がつくようなら底ダチを取り直し(上ずる=魚に対して使うのが一般的)、ウネリで上下するようなら体を使ってウネリを吸収しロッドの上下動をおさえます。細かいことですがベテラン釣り師達はキッチリおこない釣果を出してきます。
アジ釣り初挑戦の同行者もはじめは苦戦してホタルジャコばかりでしたが、コツをつかむとポツポツとアジがHit! 意外と食いタナは狭く、活性もいまいちで皮一枚で上がってくる場面が多々見受けられました。

やっぱり泳がせないと♪

同行者にアジ釣りを教えながらイケスへ徐々に小アジがたまってきました。手のひらほどのサイズはハモノ狙いに最適です! 当日までの情報では観音崎~下浦にかけてイナダ・サワラが回遊している模様。ちょうど500mほど沖に鳥も旋回し気配は十分。船長の許可と「ヒラメが食べたい」とのリクエストも受けていざスタートです。
ビシアジ船なので乗船者の使用オモリは130号。ならば150号をセレクトすればそんなに絡むこともないはず。ハリスは8号、長さはウネリを考慮し2mとし、ヒラメを狙うためオモリを底から2m上げた位置でアタリをまちます。
1流し、2流しと何事もなく過ぎて3流し目。一瞬アジの食い気が落ちたところで、私のハモノ狙いのロッドが海面に突き刺さりました! グイグイと力強く引っ張られて弧を描くロッドの感触から7kg以上はありそうな魚。速さは感じませんが重量感は十分。途中止まることもありますがグイグイと引っ張ってきます。

しかし、それが徐々に重さだけになってくると釣り人も期待から疑惑へと変わっていきます。そして海面にユラリと姿を現す茶色く長い魚体・・・。
やっぱりサメ。1m20cmのドチザメでした。ま、定番といえば定番の外道ですね。船長差し出す玉網に収まり、船の大型イケスへ収納となりました。

アジは好調継続中!

この後、風はさらに強まり風速15m超。辺りは白波が立ち、早揚がりとなりました。当日の釣果は9~26匹。海況次第ではもっと釣れたはずです。
観音崎沖のアジは3月に入ってからも好調継続。そして同海域では依然ワラサ・サワラが回遊中。船長の許可が下りればハモノ狙いも十分に目があります。湾奥からの手軽にアジ&ハモノ狙いにチャレンジしてみてはいかがでしょう?

使用タックル:
[ビシアジ]

リーディングXサソイ80-180
電動丸400C PE3号150m
天秤40cm ビシ130号
クッション1mm20cm
ムツ針10号 ハリス1.5号2m3本針

[ハモノ狙い=泳がせ]
マッドバイパースティング240M
電動丸4000HP PE6号500m
ヒラマサ針12号 ハリス8号2m 錘150号

シーズン目前!相模湾のアコウ

2011/02/18

皆様はじめましてm(_ _)m
この度、ほぼ週間でブログを書かせて頂く事となりましたP.kobaです。
船釣りを中心とした釣行期から、ちょっとした釣り小ネタまで幅広く扱いたいと思います。
これから宜しくお願い致します☆

深場釣りの代表魚の一つアコウ(アコウダイ)。普段は500m前後の水深に生息し、複数ハリ掛かりし浮き袋が膨張して海面に浮かび上がる「提灯行列」が有名な魚です。今回はアコウの模様を占うべく、平塚へ釣行しました。

今年のアコウはどこに?

アコウ狙いとしては時期が早いため群れも固まっていないと予想される時期でしたが、釣行日に平塚のH丸のアコウ乗合に集まった釣り人は5名。平日出船の深場船としてはそれなりの人数です。それに船長を加えた合計6名で狙ってゆきます。
提灯行列が有名な魚ですが、船長は「顔を見れればよい魚」と度たび言います。アコウは大きい魚から先に食いつく傾向があるそうで、徐々にサイズが小さくなって、最後にホウズキが掛かります。ですので、釣れた魚を見て海中の状態を予測して「根を枯らさない」ように釣るそうです。
ちなみに、今年に入ってからのまとまった釣果はまだなく「今日も『探検』丸だね。アコウが見つかるといいけど」と明るく話す船長。そうは言いつつも、過去の実績から、必ずアコウの着き場を見つけ出してくれることでしょう。

秘密兵器!?

1流し目は空振りするも2流し目より待望のアコウが浮上します。しかし1人しかアタリがないことから、魚はまだ固まっていないようです。釣り上げた常連氏に話を聞くと「ストンと落ちたところですぐアタったよ」とのこと。「溝」で落として多少待ったそうですが、追い食いもなかったことから単独でいた魚だったようです。
こうなるといかに仕掛けを溝に入れられるかが勝負になります。通常ならば溝に入る入らないは運が大きく左右します。しかし、この船宿には秘密兵器(?)があります。
それは300号の丸形オモリ。メーカーでは企画していないこのオモリは船宿でひとつずつ作り上げられたオリジナル品。沈下は250号の胴付オモリと大差なく遅いのですが、最大の利点は「海底を転がる」こと。アコウは起伏のある岩礁帯のくぼみ、溝とも呼ばれる海底に変化のある場所に着く傾向が強い魚です。このオモリは着底後、道糸を緩めるとアコウの着いていそうな場所へ傾斜に沿って転がって行くというわけです。

オモリが止まってアタリがなければ道糸を張り、軽くオモリを浮かせてから再び着底させて転がします。転がらなくなったら底から10mほど巻き上げて落とし直し。アタリがあれば道糸を送り出しますが、その際にも転がるので、アコウが着いていると思われる場所を広く探ることができると推察されます。アコウに対して非常に有効と思われるオモリですが、乗船しなければ購入できません。

付けエサ添加剤の効果!?

その後の流しでポツポツとアタるもやはり単発ばかり。ここでやや沖合に移動し、当日最深となる450mへやってきました。

ここまで外道すら手にしてない私・・・。同行者は先の流しで良型Get!
この状況を打破すべくエサに添加剤を浸透させてみます。水温が低く光とエサの少ない深海において臭いは魚がエサを探す重要な要素のはず。強烈な臭いは魚にエサを気付かせ、住みかから引き出すだけの力を持っていると期待したわけです。
すると、これが功を奏したのか、下ろしてすぐにアタリ到来♪ 時間をかけて巻き上げるとまずまずのアコウが浮上。しっかりと添加材を加えたエサを食っていたのでした。

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この後もポツポツとアコウは船に取り込まれましたが群はまだ固まっていなかったようで1人の仕掛けに複数掛かってくることはなく、釣果は0~2尾で型は1.6~2.4kg、船長が竿頭でした。

平塚周辺のアコウは3月ごろから魚がポイントに固まるものと思われます。多点掛けはなかったもののポイントにはアコウが着いていたようですので、これからのシーズン、期待していいといえるでしょう。

[使用タックル]
・竿=CX-4ライトディープ
・リール=コマンドCX-4HPディープマスター
・道糸=PE8号800m
・仕掛け=胴つき8本針
・オモリ=300号